研究課題/領域番号 |
22K19318
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分44:細胞レベルから個体レベルの生物学およびその関連分野
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
高田 英昭 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 生命工学領域, 主任研究員 (20455207)
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研究分担者 |
横田 一道 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 生命工学領域, 研究員 (50633179)
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研究期間 (年度) |
2022-06-30 – 2024-03-31
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キーワード | 染色体異常 / ポアデバイス / 細胞老化 / 染色体診断 |
研究成果の概要 |
本研究では、マイクロポアデバイスを用いた染色体の構造情報の高速・高感度取得を実現し、染色体異常を検出する新たな手法の開発に取り組んだ。ヒト培養細胞から単離した染色体を用い、染色体がポアを通過した際に観測される電流阻害波形のピーク幅と高さ(波形パターン)で染色体の構造を評価した。その結果、マイクロポアのサイズの減少やポアを通過させる粒子の方向の制御により、染色体の構造情報の効率的な取得が見込まれる結果が得られた。また、細胞老化を誘導することで、異常な構造を示す染色体を獲得することに成功した。
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自由記述の分野 |
分子細胞生物学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
染色体異常を伴う疾患には、ダウン症に代表される先天的な染色体異常だけでなく、がんで観察されるクロモスリプシスとして知られる加齢と関連した後天的な染色体異常が存在する。このため、超高齢化社会を迎えるにあたり、染色体異常を伴う疾患の発症メカニズムを解明する基礎研究だけでなく、染色体異常の早期発見を必要とする染色体診断の分野において、染色体検査の高精度化・高速化が必要とされる。本研究により、ポアデバイスを用いた染色体構造評価の可能性を示すことができたことから、従来法に代わってポアデバイスを利用することで染色体異常検出のハイスループット化が見込まれる。
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