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2023 年度 研究成果報告書

In vivo進化実験により病原性細菌出現の分子基盤に迫る

研究課題

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研究課題/領域番号 22K19435
研究種目

挑戦的研究(萌芽)

配分区分基金
審査区分 中区分49:病理病態学、感染・免疫学およびその関連分野
研究機関岡山大学

研究代表者

垣内 力  岡山大学, 医歯薬学域, 教授 (60420238)

研究期間 (年度) 2022-06-30 – 2024-03-31
キーワードリボソームタンパク質 / アデニロコハク酸合成酵素
研究成果の概要

病原性細菌の病原性機能の進化を理解するためには、様々な感染環境のストレスに対する細菌の回避機構を理解する必要がある。本研究では、様々な感染環境において細菌が暴露されるストレスについて、細菌の耐性に関わる遺伝子の探索をおこなった。免疫細胞による殺菌に関わる亜鉛について大腸菌の耐性株を探索することにより、リボソームタンパク質の欠損が大腸菌の亜鉛耐性化をもたらすことを明らかにした。また、抗菌ペプチドであるコリスチンについて感受性株を探索することにより、AMP合成に関わるアデニロコハク酸合成酵素の欠損が大腸菌の抗菌ペプチド感受性、ならびに抗生物質感受性をもたらすことを見出した。

自由記述の分野

分子生物学

研究成果の学術的意義や社会的意義

リボソームタンパク質の遺伝子欠損株が亜鉛耐性を示した知見から、リボソームの構造異常や翻訳機能の異常が感知され、亜鉛ストレスに対する細菌の耐性を発動させる機構が存在すると推定される。
これまでに複数の細菌種において、アデニロコハク酸合成酵素の遺伝子欠損株が病原性を低下することが知られていたが、そのメカニズムは明らかではなかった。本研究の知見から、アデニロコハク酸合成酵素欠損株の病原性低下の一要因として、宿主体内で暴露される抗菌ペプチドに感受性となることが考えられる。薬剤によるアデニロコハク酸合成酵素の阻害は、宿主免疫に対する感受性、病原性低下、抗生物質感受性を引き起こすと期待できる。

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公開日: 2025-01-30  

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