研究課題/領域番号 |
22K19444
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分49:病理病態学、感染・免疫学およびその関連分野
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
吉村 昭彦 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 教授 (90182815)
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研究期間 (年度) |
2022-06-30 – 2024-03-31
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キーワード | 腫瘍免疫 / T細胞 / 免疫記憶 / 疲弊 / 転写因子 / CAR-T |
研究成果の概要 |
記憶T細胞は腫瘍免疫で中心的な役割を担っているが、腫瘍環境の中でT細胞は疲弊化し十分な抗腫瘍効果を発揮できない。我々はT細胞疲弊の中心的な役割を担う転写因子NR4aファミリーを発見した。本研究では遺伝子改変マウスと単一細胞RNAシークエンシング法を活用してNR4aがT細胞メモリー分化にどのような影響を与えるのか、またNR4aを欠損することで疲弊を解除し若いメモリーT細胞へリプログラム可能かを検証した。その結果NR4aの欠損により疲弊が抑制されるばかりでなくT細胞が若いメモリーに転換する可能性を示すことができた。
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自由記述の分野 |
免疫学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで不明であったT細胞疲弊の分子機構の一端がNR4aを中心に初めて明らかにされた。さらにNR4aを阻害することで疲弊を解除するだけでなく、若いメモリーT細胞に転換できることを示たことは、T細胞分化の基礎研究のみならず、NR4aが抗腫瘍免疫の強力な標的分子になりうることを示せた意義は大きい。
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