眼底画像を用いて、従来の「高血圧の結果、臓器障害としての眼底所見」を「眼底画像から高血圧の有無や血圧値、その変化を推定」する『逆転の発想』を検証した。大規模データセットを用い、網膜画像を入力として収縮期・拡張期血圧値をそれぞれ推定した。血圧値推定精度は、収縮期血圧値が±5mmHgの範囲に24.4%、±10mmHgに47.1%、±15mmHgに65.2%、拡張期血圧値が±3mmHgの範囲に25.5%、±5mmHgに41.45%、±10mmHgに71.7%となった。心血管疾患(CVD)リスク評価の個別化、精緻化、また医療機関以外でも侵襲なく簡便に測定できるバイオマーカーとしての可能性を探索した。
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