研究課題
挑戦的研究(萌芽)
Σ2P完全と呼ばれる,多項式階層において困難さのレベルがNP完全問題よりも一段階上のクラスの問題の解法の検討を行った.具体的には重み付き部分最大Satisfiability Problemと呼ばれる典型的なNP完全問題を解く際に,敵対者が存在して解の一部を改竄する可能性を考慮し,改竄の影響を最小化する解を求める問題がΣ2P完全となることを示し,この問題を解く厳密アルゴリズムを提案した.研究内容に関しては人工知能分野の難関国際会議で発表を行い,関連シンポジウムで奨励賞を受賞している.
マルチエージェントシステム
特筆すべき点として,Σ2P完全と呼ばれる,多項式階層において困難さのレベルがNP完全問題よりも一段階上のクラスの問題に関して,近年発展が著しいSATソルバーと呼ばれる効率的な重み付き部分最大SAT問題を解くプログラムをサブルーチンとして用いて,現実的な時間内で最適解を得るアルゴリズムを開発したことがある.このような問題は,敵対者が存在する状況で,敵対者の妨害に対して頑健な解を求めるということに対応し,敵対者が存在するクリーク分割問題等,数多くの応用事例に適用可能である.