本研究では設計手法の確立されていない半屋外空間の温熱環境について、実測とシミュレーションを通してその熱的特性とメカニズムについて明らかにし、設計に活かせる知見を得ようとするものである。エアコンを前提として完全に閉じられた屋内と異なり、半屋外空間ではパッシブ手法を中心に環境調整を行うことが可能であり、かつ快適な環境を保つことができればエネルギー消費を大きく抑えることができ、脱炭素社会に向けて建築の可能性を大きく広げるものである。また自然とつながる感覚がより大きくなると考えられる半屋外空間は、生活空間もしくは仕事の空間においてウェルネスを向上させることも期待される。
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