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2023 年度 実績報告書

天然物の再構築戦略に基づく中分子化合物ライブラリーの創出

研究課題

研究課題/領域番号 22K20724
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

西村 壮央  慶應義塾大学, 薬学部(芝共立), 助教 (30963649)

研究期間 (年度) 2022-08-31 – 2024-03-31
キーワード中分子化合物 / 天然化合物 / ケミカルスペース / 化合物ライブラリー
研究実績の概要

本研究課題では、天然物の再構築戦略に基づき、中分子化合物ライブラリーの構築を目指した。天然物の再構築戦略とは、植物や微生物から大量供給可能な天然物を適切な分解反応に供することで構造多様なビルディングブロックを創出し、複雑な化学構造と多様な官能基を持つビルディングブロックの組み合わせにより天然物を再構築する戦略のことを指す。これにより、未踏のケミカルスペースを持つ化合物群が得られると期待できる。また中分子化合物は、近年新しい医薬品モダリティとして認識されており、新たな探索源が求められている。
本年度は、適切な天然物の探索と誘導体化について重点的に検討を行った。具体的には、糸状菌 Penicillium brefeldianumが産生するbrefeldin Aを活用した中分子化合物ライブラリーの構築を行った。Brefeldin Aから4つのビルディングブロックへと導き、これらに対してアミノ酸を導入し大環状構造を構築することで、既存のペプチドとは異なる構造的特徴を有し、天然には存在しない構造を有する化合物ライブラリーの構築を行った。また、植物由来成分アビエチン酸を活用した構造展開も検討した。アビエチン酸の構造を基盤に、3つのビルディングブロックへと誘導する合成経路を確立した。
本研究により構築される化合物ライブラリーは、既存の医薬品や天然物、ペプチドライブラリーとは一線を画した構造的特徴を有しており、このことはケモインフォマティクス解析からも明らかになっている。本ライブラリーの化合物を様々な生物活性に広くスクリーニングすることで、有用な医薬品候補や未知の生命機能を解き明かすツールとなることが期待できる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] Brefeldin Aの構造を基盤とした環状天然物の構造多様化戦略2023

    • 著者名/発表者名
      西村壮央
    • 学会等名
      第65回天然有機化合物討論会
  • [学会発表] アビエチン酸を用いた環骨格の再構築戦略による中分子化合物群の創出2023

    • 著者名/発表者名
      小林史明
    • 学会等名
      日本薬学会第 144 年会

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公開日: 2024-12-25  

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