NLRP3インフラマソームは、動脈硬化を基盤とする心血管病での無菌性炎症において重要な役割を果たしている。近年、dsDNAを認識して形成されるAIM2インフラマソームも無菌性炎症を惹起することが報告されているが、その役割は未だ不明である。ApoE欠損マウスにおける動脈硬化病変の形成は、AIM2の欠損により影響を受けなかった。一方、CAWS投与によるマウス川崎病様血管炎では、AIM2の欠損により血管炎の発症率や重症度、線維化が有意に抑制されていた。さらに、骨髄由来樹状細胞を用いた解析により、CAWSが核DNAおよび核膜傷害を引き起こし、AIM2インフラマソームの活性化を誘導することが示唆された。
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