我々は髄芽腫において、1) SLFN11が単独で、既存の33の予後予測因子を大幅に上回る予後予測能を有すること、2) WNT signaling pathwayの活性化を伴う予後良好な一群で特に強い発現が見られること、の2点を、データベースの網羅的解析及び多施設からの新規検体の解析を通して示した。また、患者由来細胞株、同所性異種移植モデルを用いた実験から、3) SLFN11の強制発現/ ノックアウトがそれぞれDNA障害型抗がん剤への感受性を上昇/ 低下させること、4) HDAC阻害剤によるSLFN11アップレギュレーションがDNA障害型抗がん剤への感受性を上昇させること、の2点を示した。
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