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2022 年度 実施状況報告書

脳卒中後の半側空間無視における無視空間の三次元的推移と脳損傷部位の関係性の解明

研究課題

研究課題/領域番号 22K21219
研究機関湘南医療大学

研究代表者

大村 優慈  湘南医療大学, 保健医療学部リハビリテーション学科理学療法学専攻, 講師 (40709094)

研究期間 (年度) 2022-08-31 – 2024-03-31
キーワード半側空間無視 / 脳卒中
研究実績の概要

没入型バーチャルリアリティ技術を用いて近位空間と遠位空間の半側空間無視を評価する機器を用い、回復期リハビリテーション病棟に入院している劣位半球損傷の脳卒中患者を対象として、半側空間無視による近位空間および遠位空間の無視範囲の変化について縦断的に評価を行いながら、脳の損傷部位との関係性を調査している。途中、研究実施施設で新型コロナウイルス感染症のクラスターが発生したことでデータ計測が中断されたため、現段階において対象者の人数を十分確保するには至っておらず、とくに、近位空間の無視と遠位空間の無視の重症度が大きく乖離する症例が乏しい状況であったため、無視空間の三次元的推移と脳の損傷領域との関係性について明らかにするには至っていない。一方、本研究を行うにあたり、疲労が近位空間の無視および遠位空間の無視に対して及ぼす影響について確認する必要性があると考え、近位空間と遠位空間双方の半側空間無視を呈した脳卒中患者1名を対象として検証を行った。その結果、疲労を伴う歩行を実施した後には、近位空間、遠位空間のいずれにおいても無視範囲の拡大がみられるという結果が示され、半側空間無視の評価を行う際には対象者の疲労に留意する必要性があることが示された。今後は対象者の人数を増やし、脳MRI画像からの病巣解析の結果と無視空間の三次元的推移の関係についての分析を行い、成果の公表に向けてさらに研究を進めていく予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

研究実施施設で新型コロナウイルス感染症のクラスターが発生し、一時期データ計測が中断してしまった。新型コロナウイルス感染症のクラスター終息後にデータ計測は再開できているが、当初目標としていた対象者数には至っていない状況である。

今後の研究の推進方策

当初、データ計測は1施設で実施する予定であったが、施設を2施設に増やすことで、対象者数の確保に努めている。データ収集ができ次第、解析および論文化を進める。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2022

すべて 学会発表 (4件) (うち招待講演 1件) 図書 (1件)

  • [学会発表] 高次脳機能障害に関連する脳領域の画像形態2022

    • 著者名/発表者名
      大村優慈
    • 学会等名
      第20回日本神経理学療法学会学術大会
    • 招待講演
  • [学会発表] 被殻出血と視床出血における血腫の拡大方向と皮質脊髄路損傷の関係2022

    • 著者名/発表者名
      大村優慈, 樋口明伸, 酒向正春
    • 学会等名
      第20回日本神経理学療法学会学術大会
  • [学会発表] 歩行練習による疲労が半側空間無視を呈した脳出血症例の無視範囲に与える影響-バーチャルリアリティ装置を用いた頚部固定条件と非固定条件での検討-2022

    • 著者名/発表者名
      大村優慈, 岡 徳之, 安田和弘, 平山美里, 新山真由, 酒向正春
    • 学会等名
      第1回先端技術を活かした効果的な理学療法を考えるフォーラム
  • [学会発表] 運動負荷により視空間無視範囲が拡大した半側空間無視を呈した症例-没入型バーチャルリアリティ装置を用いた検討-2022

    • 著者名/発表者名
      岡 徳之, 安田和弘, 大村優慈, 平山美里, 新山真由, 酒向正春
    • 学会等名
      第56回日本作業療法学会
  • [図書] 脳機能の基礎知識と神経症候ケーススタディ 第2版2022

    • 著者名/発表者名
      脳機能とリハビリテーション研究会 (編集)
    • 総ページ数
      320
    • 出版者
      メジカルビュー
    • ISBN
      978-4-7583-2040-5

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公開日: 2023-12-25  

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