• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2023 年度 実施状況報告書

脳卒中後の半側空間無視における無視空間の三次元的推移と脳損傷部位の関係性の解明

研究課題

研究課題/領域番号 22K21219
研究機関湘南医療大学

研究代表者

大村 優慈  湘南医療大学, 保健医療学部リハビリテーション学科理学療法学専攻, 講師 (40709094)

研究期間 (年度) 2022-08-31 – 2025-03-31
キーワード半側空間無視 / 脳卒中
研究実績の概要

1.5テスラのMRI装置と回復期リハビリテーション病棟を保有する2病院にて、VR型半側空間無視リハビリ支援システム「Vi-dere(ウィデーレ)」を用い、劣位半球損傷によって左半側空間無視を呈した患者、30例の無視空間についての3次元データを、入院から退院までの間、1か月おきに計測し、各症例の無視空間の3次元マップの縦断的変化について調査した。本データは、劣位半球損傷による左半側空間無視患者の無視空間の予後予測を行う上で、大変重要な臨床データである。また、voxel-based lesion-symptom mapping(VLSM)を用いた脳画像軌跡を行うためのシステムを構築し、各症例の脳MRI画像データから、脳の損傷領域と無視空間の関係性についての解析を進めている。この解析によって、劣位半球損傷患者の脳損傷部位を脳MRI画像で確認し、そこから無視空間の3次元的推移を予測することができるようになると考える。しかし、現在取得しているデータには、本研究においてとくに重要な、遠位空間と近位空間、もしくは上空間と下空間の間で無視症状に明らかな解離がみられる症例のデータが含まれていないという問題点がある。そのため、本研究の主目的である、脳の損傷領域と無視空間の推移の関係性の検証を行うためには、現段階ではまだデータ収集が不十分な状況にある。そのため、研究期間を延長するとともに、データ取得に関わる研究協力者を増員するなど、データ収集体制の強化を行っている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

データ収集はできているが、現在得られているデータは、いずれも半側空間無視症状の空間による解離が乏しい症例であり、本研究において特に重要な、半側空間無視症状が遠位空間と近位空間、もしくは上空間と下空間で解離している症例のデータを取得できていない。

今後の研究の推進方策

半側空間無視の症状が遠位空間と近位空間、もしくは上空間と下空間で解離している症例のデータを取得するために、研究期間の延長とデータ取得体制の強化を行う。

次年度使用額が生じた理由

研究データ収集の遅れによって予定していた学術雑誌への論文投稿を行えなくなったため、掲載料が余剰となった。余剰分は翌年度分の論文掲載料として使用する予定である。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2024 2023

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (3件) (うち招待講演 2件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] 脳画像の基礎知識と理学療法での活用の実際2024

    • 著者名/発表者名
      大村優慈
    • 雑誌名

      理学療法京都

      巻: 53 ページ: 28-33

  • [学会発表] 高次脳機能障害に関連する脳領域の画像形態2023

    • 著者名/発表者名
      大村優慈
    • 学会等名
      第21回日本神経理学療法学会学術大会
    • 招待講演
  • [学会発表] 脳画像の基礎知識と理学療法での活用の実際2023

    • 著者名/発表者名
      大村優慈
    • 学会等名
      第33回京都府理学療法学術大会
    • 招待講演
  • [学会発表] 神経解剖学と脳画像評価に対するセラピストの意識調査2023

    • 著者名/発表者名
      大村優慈, 小林英司
    • 学会等名
      第21回日本神経理学療法学会学術大会
  • [図書] 神経障害理学療法学. 第2版2024

    • 著者名/発表者名
      潮見泰藏(編), 大村優慈・他
    • 総ページ数
      415
    • 出版者
      羊土社
    • ISBN
      978-4-7581-1437-0
  • [図書] 脳卒中リハビリテーション治療・支援のFirst STEP2023

    • 著者名/発表者名
      髙橋忠志(編), 栗田慎也(編), 大村優慈・他
    • 総ページ数
      280
    • 出版者
      メジカルビュー
    • ISBN
      978-4-7583-2091-7

URL: 

公開日: 2024-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi