研究課題
研究活動スタート支援
本研究は、脳卒中患者に対するHALを用いた歩行練習が奏功する患者とそうでない患者の介入開始時の臨床的特徴の違いを明らかにすることを目的とした。本研究の成果として、HALによる4週間の歩行練習後の歩行自立度の改善には、認知機能をはじめとして、麻痺側の運動機能の中でも特に股関節機能 が重要であること、体幹機能が比較的保たれていること、非麻痺側下肢筋力が十分に残存していることなどが関連することを示した。
リハビリテーション科学
本研究で得られた成果は対照群のない介入研究によるものであるが、これまでにHALなどの歩行支援ロボットをどのような患者に使用すればより効果が得られるのかを検討した報告はみられない。本研究により脳卒中患者の歩行再建に向けて歩行支援ロボットを選択する際の意思決定に関わる要因を示すことができ、より効果的なリハビリテーションの推進に寄与できる可能性がある。