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2023 年度 実施状況報告書

遺伝子組換えティラピアのゲノムワイド探索:養殖における水資源管理への応用

研究課題

研究課題/領域番号 22KF0282
配分区分基金
研究機関愛媛大学

研究代表者

渡辺 幸三  愛媛大学, 沿岸環境科学研究センター, 教授 (80634435)

研究分担者 CRUZ KHRISTINA JUDAN  愛媛大学, 沿岸環境科学研究センター, 外国人特別研究員
研究期間 (年度) 2023-03-08 – 2025-03-31
キーワードティラピア / ゲノムスキャン / ddRAD
研究実績の概要

昨年、フィリピンの遺伝的に強化された養殖ティラピアハイブリッドにおける遺伝的差を特定するため、2つの先進的手法が用いられた研究が成功裏に行われた。Double-digest restriction-site associated DNA (ddRAD)などのゲノム学的アプローチにより、ハイブリッドの全ゲノムスキャンが生成され、単一ヌクレオチド多型(SNP)、ハイブリッドティラピアに関連するローカスの特定、個体群構造に関する洞察が得られることとなった。このプロセスには、制限酵素を使用してゲノムDNAを二重に消化し、ティラピアハイブリッドのゲノムスキャンを代表する短い配列のライブラリを準備することが含まれていた。ハイブリッドのトランスクリプトームの違いは、RNASeq分析によりさらに特定された。RNASeqの結果からは、長鎖非コーディングRNA(lncRNA)とミクロRNA(miRNA)のシーケンスが提供され、同様の条件で育つサンプル間での遺伝子発現の差異が示された。これらの方法は、成長速度の向上、飼料転換効率の向上、病気への抵抗力の向上、環境ストレスへの耐性の向上など、新しい優れたハイブリッドの迅速な繁殖戦略を構築する水産改良プログラムに統合可能であるという、革新的なアプローチを用いた包括的なデータを提供するものである。これにより、収穫までの時間と飼料の使用を減らしながら、より多くの収量確保することができ、食糧安全性と持続可能な水産養殖実践のための標的治療またはワクチンの開発も可能となる。最適化されたddRAD方法の効率は、フィリピンの知的財産局に実用新案として申請された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

1: 当初の計画以上に進展している

理由

研究計画にあったゲノミクスに加えて、トランスクリプトミクスも行っており、当初の計画以上に進展していると言える。

今後の研究の推進方策

ゲノミクスおよびトランスクリプトミクス解析を完了して、それぞれに関する論文投稿を修了させる予定である。

次年度使用額が生じた理由

残額864円以内で執行する物品や旅費がなかったため、次年度に繰り越して使用することにした。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2024 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [国際共同研究] 中央ルソン州立大学/デラサール大学(フィリピン)

    • 国名
      フィリピン
    • 外国機関名
      中央ルソン州立大学/デラサール大学
  • [雑誌論文] Genotyping of red tilapia strains in Central Luzon Philippines targeting ESR1 gene2024

    • 著者名/発表者名
      Almuete KDD and Uy MR de Guia ACM, Cruz KJ
    • 雑誌名

      The Palawan Scientist

      巻: 16 (1) ページ: 8-14

    • 査読あり / オープンアクセス

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公開日: 2024-12-25  

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