研究課題/領域番号 |
22KJ1443
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配分区分 | 基金 |
研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
日高 晋介 新潟大学, 人文社会科学系, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2023-03-08 – 2025-03-31
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キーワード | チュルク諸語 / モダリティ / トルクメン語 / キルギス語 / カザフ語 / ウズベク語 / 現代ウイグル語 |
研究実績の概要 |
本年度は、中央アジアの -(I)p bol-(日本語で言えば「~してなる」;可能のモダリティや動作の完了を表す)に関わる論文を出すことができ、さらにウズベク語のみならずキルギス語やカザフ語についても発表を積極的に行うことができた。前者では、他のチュルク諸語の若手研究者を集めて、6月に日本言語学会にて「副動詞(副詞的動詞)」という観点でワークショップ「チュルク諸語の副動詞にまつわる諸問題 ―節連結・副詞句・複雑述語―」を行うことができ、それを基にして『北方言語研究』14号では「副動詞」という特集を組んでワークショップでの発表を論文として世に出すことができた。これにより、中央アジアの -(I)p bol-は動作の完了を表すという点で、この点が地域的な特徴とみなされうることを指摘した。後者では、日本言語学会・北方言語学会など国内での発表のみならず、国際トルコ語会議(ICTL2024@ヨハネスグーテンベルク大学マインツ)・国際アルタイ学会(SIAC@ソウル大学)をはじめとする海外での発表を行い、国内外で積極的に成果発表を行ってきた。ヨハネスグーテンベルク大学マインツでは、主催者であり、チュルク諸語のもだいりてぃについて著書のある Julian Rentzsch と親交を深めることができ、他の研究者とも情報交換を行うことができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
中央アジア五言語における -(I)p bol- に関する比較対照も行ったうえで、昨年度のモダリティの概観をもとに、個別言語でのモダリティの記述を進めることができた。特に、カザフ語とキルギス語を取り上げられた。さらに、モダリティの観点以外にも、連体修飾や重子音の点からも中央アジアのチュルク諸語を比較・対照することができた。
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今後の研究の推進方策 |
個別言語の記述、特にトルクメン語と現代ウイグル語についても調査を進める。その調査をもとに、中央アジア五言語におけるモダリティ体系をまとめ直し、モダリティの調査方法ならびに従来の系統分類を再考するきっかけとしたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
人件費・謝金にお金をかけてこなかったので、今年度は母語話者への調査をさらに拡充したり、データ整理のアルバイトを雇うことも考えている。
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