研究課題/領域番号 |
23242049
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
田中 良之 九州大学, 比較社会文化研究院, 教授 (50128047)
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研究分担者 |
小山内 康人 九州大学, 比較社会文化研究院, 教授 (80183771)
岩永 省三 九州大学, 総合研究博物館, 教授 (40150065)
宮本 一夫 九州大学, 人文科学研究院, 教授 (60174207)
溝口 孝司 九州大学, 比較社会文化研究院, 准教授 (80264109)
中野 伸彦 九州大学, 比較社会文化研究院, 助教 (20452790)
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キーワード | 親族関係 / 古人骨 / Sr同位体比分析 / 通婚権 / LA-ICP-MS |
研究概要 |
(1)従来の研究成果を整理検討し、本研究に必要な人骨資料を出土した遺跡の時代・社会等に関する情報について、縄文時代を田中・宮本、弥生時代を岩永・溝口、西日本各地の古墳については田中、中国については宮本、韓国については岩永・田中、台湾の遺跡については田中がそれぞれ分担して再検討・精査して分析資料の選定を行った。 (2)(1)に並行して原始古代社会モデルの再検討を行った(岩永)。 (3)小山内・中野・田中は人骨歯牙の非破壊Sr同位対比分析法の開発・洗練を行った。 (4)九州大学総合研究博物館・比較社会文化研究院基層構造講座所蔵古人骨のうち、弥生時代人骨、および台湾書紀鉄器時代の石橋遺跡出土人骨歯牙に対してLA-ICP-MSによる同位体比分析を行い、予備的データを得た(小山内・中野・田中)。 また、基礎資料として、北部九州および韓国において関連する地域の地質・水質調査を行い、対照データを作成した(中野・小山内・田中)。 (5)これらと並行して、中国・韓国・台湾における歯牙資料の収集(非破壊のため借用)を行った(宮本・岩永・田中)。これには中国四川省文物研究所、韓国東亜大学校・釜山大学校・東亜文物研究院、台湾大学・精華大学・中央研究院の協力を得た。現状では韓国勒島遺跡、台湾石橋遺跡出土人骨の提供を受けている (6)これらを円滑に推進し、進捗状況を相互にチェックし成果を共有するため、担当者によるワークショップを行った(全員)。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
LA-ICP-MSによる歯牙Sr同位体比分析については予備的実験を通して、サンプルの研磨やレーザーのビームのサイズ、フォーカスなどの方法的問題をほぼ把握し、実際の分析を進めるところまで来ている。サンプルについては海外を含めて選定を進めており、新年度にはモンゴルのサンプルも提供を受ける予定となっていて、順調に進展しているといえる。
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今後の研究の推進方策 |
今後は九州大学収蔵古人骨を中心に、まずは弥生・古墳時代から分析を進め、初年度の予備的データを再検討した上で公表していく。また、韓国・台湾についてはさらに資料収集を継続し、新たにモンゴルの資料も得て、東アジア資料の分析を進める。さらに、歯牙の借り出しが困難な地域においても歯冠計測値による親族関係研究を進め、Sr同位体比分析の結果と対比して総合的考察を行う。
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