研究課題/領域番号 |
23243065
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研究機関 | 上智大学 |
研究代表者 |
藤村 正之 上智大学, 総合人間科学部, 教授 (00190067)
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研究分担者 |
羽渕 一代 弘前大学, 人文学部, 准教授 (70333474)
岩田 考 桃山学院大学, 社会学部, 准教授 (60441101)
浅野 智彦 東京学芸大学, 教育学部, 准教授 (00262220)
辻 泉 中央大学, 文学部, 准教授 (00368846)
辻 大介 大阪大学, 人間科学研究科, 准教授 (50292785)
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キーワード | 若者 / 世代文化 / 流動化社会 / 青年文化 / 社会化 |
研究概要 |
本年度は、以下の3つの作業を行った。(1)平成24年度に実施する質問紙調査の項目検討作業、(2)質問紙作成の検討に資するための大学生を対象とするインタビュー調査、(3)本調査の問題設定や調査結果の公表を国際的文脈の中で行えるよう海外の研究者と意見交換をするための国際ワークショップの開催。これらの作業をテーマに基づく各班の随時会合ならびに年4回開催した全体研究会において実施した。 (1)質問紙調査に向けた検討作業 調査票の設計は経年比較を可能にするため、当研究会で過去に実施した「1992年調査」と「2002年調査」をベースに検討を進めた。加えて、各班で国内外の先行研究・先行調査について再検討を行い、その成果を全体研究会にて報告し、メンバーでの共有をはかった。また、その際、予備調査として2010年に全国約 30 大学で調査メンバーが実施した大学生を対象とした調査の分析結果も参考とした。この予備調査では、新規の調査項目の検討のために試行的な質問を行っており、分析結果に基づき新規項目としての採用可能性を検討した。 (2)大学生を対象とするインタビュー調査 変化の激しいメディア利用、社会状況の影響などに関して新たに追加すべき項目を洗い出す必要があるため、各班で、研究メンバーが所属する大学の学生を対象にインタビュー調査などを実施した(18例収集)。 インタビュー結果については質問項目設定の参考とし、データについてはメンバー間で共有をはかった。 (3)国際ワークショップの開催 研究分担者の多くが参加する国際社会学会・若者社会学部会(ISA・RC34)の海外の研究者(香港中文大学P. Ngai教授とS. Ngai教授、フィンランド・タンペレ大学H. Helve教授、オランダ・ピュフーラ研究所のH. Vinken教授の4名)を12月に東京に招き、ワークショップ Youth Cuture, Identity and Public Sphereを開催して、ディスカッションを通じて問題意識のさらなる深化をはかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
初年度の重要な作業として、2年目に実施する質問紙調査の設計と項目検討があるが、予定をしている若者調査票・中年調査票共にほぼ完成をしており、文言の推敲と事前のパイロット調査を経て実施に移れる段階にある。また、国際ワークショップにて海外の研究者より重要な知見を得、問題関心の醸成や調査項目の検討の参考とすることができた。
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今後の研究の推進方策 |
2年目は質問紙調査の実施年となる。若者調査票・中年調査票共にほぼ完成していることから、調査の実施委託をする専門機関を選定し、秋段階での本格実施に向けた準備体制を確立することが研究推進上の重要な作業課題となる。
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