ロドプシン類の機能多様性について、分子生理学的に解析をおこなった。その結果、ゼブラフィッシュやヤツメウナギの水平細胞に存在するメラノプシンは、光依存的に細胞内カルシウム濃度を上昇させる能力があり、ヤツメウナギでは薄明視にかかわる視細胞の機能調節に関わる可能性を見出した。また、メラノプシンに系統的に近い関係にある視物質の吸収特性が、ハエトリグモにおいて、奥行き知覚に貢献していることを発見した。さらに、エンセファロプシンのホモログは、Gi型Gタンパク質を介して、細胞内cAMP濃度を減少させる能力を持つことが分かった。
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