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2012 年度 実績報告書

コースポートフォリオを活用した大学カリキュラムの質保証モデルの構築

研究課題

研究課題/領域番号 23300302
研究機関京都大学

研究代表者

田口 真奈  京都大学, 高等教育研究開発推進センター, 准教授 (50333274)

研究分担者 酒井 博之  京都大学, 高等教育研究開発推進センター, 准教授 (30283906)
松下 佳代  京都大学, 高等教育研究開発推進センター, 教授 (30222300)
飯吉 透  京都大学, 高等教育研究開発推進センター, 教授 (60636059)
平山 朋子  藍野大学, 医療保健学部, 准教授 (80388701)
藪 厚生  大阪府立大学工業高等専門学校, メカトロニクスコース, 准教授 (90413806)
村井 淳志  金沢大学, 学校教育系, 教授 (90219866)
長田 尚子  清泉女学院短期大学, 国際コミュニケーション科, 准教授 (90552711)
尾澤 重知  早稲田大学, 人間科学学術院, 准教授 (50386661)
半澤 礼之  北海道教育大学, 教育学部, 准教授 (10569396)
勝又 あずさ  成城大学, 共通教育研究センター, 准教授 (50616274)
石村 源生  北海道大学, 高等教育推進機構, 特任准教授 (90422013)
下井 俊典  国際医療福祉大学, 保健医療学部, 講師(Lecture) (30364649)
澤田 忠幸  愛媛県立医療技術大学, 保健科学部, 准教授 (50300447)
木村 修平  立命館大学, 言語教育センター, 講師 (20589709)
神田 宏  近畿大学, 法学部, 教授 (40257960)
村上 裕美  関西外国語大学短期大学部, 英米語学科, 准教授 (80300284)
研究期間 (年度) 2011-04-01 – 2014-03-31
キーワード教授学習支援システム / FD / カリキュラム / 質保証 / ICT / 大学授業 / MOST
研究概要

本研究の目的は、大学カリキュラムの組織的改善を支援するため、「コースポートフォリオ実践プログラム」を開発し、本プログラムを適用した実践のアクションリサーチにもとづき、ICT活用も含めた汎用性の高い大学カリキュラムの質保証モデルを構築することである。「コースポートフォリオ」とは、個別コースの「デザイン」「実施」「学生の学び」に教員の省察を加えた文書であり、これを作成することにより、大学教員個人にとっては、学生の学びを踏まえたリフレクションが可能となるという意味で、FDのためのツールとなり得る。また、これを組織的に導入することで、各大学や部局に適用可能な、汎用性の高い大学カリキュラムの質保証モデルを提案することが可能となる。
本研究の当初年度到達目標は、前年度に完成したコースポートフォリオ実践プログラムを組織内に試験的に導入し、カリキュラム改善につなげることが可能かどうかに関する探索的研究を行うこと、また、学生の学びの成果物の取得と評価に関する方法論の検討を行った上で、ツールを開発し、より多くの大学教員にコースポートフォリオ作成を依頼・実践プログラムの改善情報を得ることであった。前者については、医療系大学ならびに工学系専門学校で組織的な導入が試みられ、組織全体での導入の可能性を確認するとともに、その際の課題について明らかにすることができた。後者については、全国の10人の優れた教育実践者によるコースポートフォリオが作成され、公開することができた。こうした取り組みの結果、個人利用・組織利用の両側面における、コースポートフォリオ作成の意義と課題を明らかにすることができた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

これまでに、本研究において開発されたコースポートフォリオ実践プログラムが20名を超す全国の大学教員の協力により、多領域にて実践されている。また、組織レベルにおけるカリキュラム改善に向けたプログラムも、大阪府立大学工業高等専門学校においてパイロットプロジェクトが実施され、その有効性が確認されている(田口ほか、2013「カリキュラム改善を目指したコースポートフォリオの作成・共有の試み―大阪府立大学高専メカトロニクスコースを事例として―」『日本教育工学会論文誌』第37号(Suppl.)、149-152頁など)。

今後の研究の推進方策

最終年度にあたる本年度は、本プログラムを組織全体で展開する開発研究を行い、カリキュラム改善と質保証に向けた方法論の検討を行う。研究のフィールドとなる藍野大学理学療法学科においてはすでに約半数の科目群に関して、コースポートフォリオが作成されている。本年度は残りの科目群を作成するとともに、これら個別教員のローカリティに則して作成されたコースポートフォリオを利用して、組織的にカリキュラムを改善するプロセスを追う。そこで得られたデータをもとに、コースポートフォリオをカリキュラム改善につなげるノウハウを明らかにし、汎用性の高い大学カリキュラムの質保証モデルとして提示する。

  • 研究成果

    (10件)

すべて 2013 2012

すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 4件) 学会発表 (4件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] カリキュラム改善を目指したコースポートフォリオの作成・共有の試み―大阪府立大学高専メカトロニクスコースを事例として―2013

    • 著者名/発表者名
      田口真奈・酒井博之・大山牧子・藪厚生・金田忠裕・土井智晴
    • 雑誌名

      日本教育工学会論文誌

      巻: 第37号増刊号 ページ: 149-152

    • 査読あり
  • [雑誌論文] レポート評価におけるルーブリックの開発とその信頼性の検討2013

    • 著者名/発表者名
      松下佳代・小野和宏・高橋雄介
    • 雑誌名

      大学教育学会誌

      巻: 第35巻第1号 ページ: 107-115

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 大学教員のためのコースポートフォリオ実践プログラムの開発2012

    • 著者名/発表者名
      酒井博之・田口真奈
    • 雑誌名

      日本教育工学会論文誌

      巻: 第36号第1号 ページ: 35-44

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 学習成果の直接評価に向けて―パフォーマンス評価の可能性―2012

    • 著者名/発表者名
      松下佳代・坂本尚志・小野和宏・高橋雄介・平山朋子・関田一彦
    • 雑誌名

      大学教育学会誌

      巻: 第34巻第2号 ページ: 86-89

    • 査読あり
  • [雑誌論文] パフォーマンス評価による学習の質の評価―学習評価の構図の分析にもとづいて―2012

    • 著者名/発表者名
      松下佳代
    • 雑誌名

      京都大学高等教育研究

      巻: 第18号 ページ: 75-114

  • [学会発表] 深い学びを促進するパフォーマンス評価―理学療法教育における「考えるOSCE-R」の開発と実施―2013

    • 著者名/発表者名
      平山朋子・松下佳代・西村 敦・堀 寛史
    • 学会等名
      第19回大学教育研究フォーラム
    • 発表場所
      京都大学
    • 年月日
      20130315-20130315
  • [学会発表] 教育改善のための大学教員コミュニティ形成―MOSTフェローシッププログラム―2013

    • 著者名/発表者名
      飯吉透・田口真奈・酒井博之
    • 学会等名
      第19回大学教育研究フォーラム
    • 発表場所
      京都大学
    • 年月日
      20130314-20130314
  • [学会発表] カリキュラム改善を目指したコースポートフォリオの作成・共有の試み ―大阪府立大学高専メカトロニクスコースを事例として―2013

    • 著者名/発表者名
      田口真奈・酒井博之・大山牧子・藪厚生・金田忠裕・土井智晴
    • 学会等名
      日本教育工学会研究会
    • 発表場所
      三重大学
    • 年月日
      20130302-20130302
  • [学会発表] カリキュラム改善を志向したコースポートフォリオ実践プログラムの拡張2012

    • 著者名/発表者名
      酒井博之・大山牧子・田口真奈
    • 学会等名
      日本教育工学会第28回全国大会
    • 発表場所
      長崎大学
    • 年月日
      20120916-20120916
  • [図書] 「理学療法学を主体的に学ぶ―『OSCEリフレクション法』の試み―」(小田隆治・杉原真晃編著『学生主体型授業の冒険2―予測困難な時代に挑む大学教育―』)2012

    • 著者名/発表者名
      平山朋子・松下佳代・西村敦
    • 総ページ数
      202-221
    • 出版者
      ナカニシヤ出版

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公開日: 2015-05-28  

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