研究課題/領域番号 |
23300305
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
鈴木 克明 熊本大学, 大学院・社会文化科学研究科, 教授 (90206467)
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研究分担者 |
根本 淳子 熊本大学, 大学院・社会文化科学研究科, 助教 (80423656)
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キーワード | 教育工学 / 教育設計 / 基礎力養成 / デザイン原則 / eラーニング |
研究概要 |
本研究は、代表者と1名の分担研究者に加え、4つの大学に所属する4名の連携研究者(市川尚・井ノ上憲司・寺嶋浩介・稲垣忠)を加え、3つの柱を立てて研究を進めている。今年度は、(1)「ID基礎力」養成Webサイトの準備と公開に向けて初期検討とコンセプト検討を行い、それぞれを国内学会で発表した。(2)「教材設計マニュアル」関連の研究については、ツールの洗い出しと「ID基礎力」養成Webサイトへの統合の検討にとどまった一方で、姉妹編のテキスト「授業設計マニュアル」(稲垣・鈴木編著、市川・寺嶋分担執筆)が完成し、それを用いた実践が開始された。その中で、複数大学の試みを統合的に検討する作業を進め、学会発表の準備をした(5月に発表予定)。(3)「レイヤーモデル」関連の研究では、既存のツール類を整理し、「ID基礎力」養成Webサイトでの公開の準備をした。 一方で、実践事例の収集と研究成果の公表については、内外の文献検索や研究代表者と分担研究者の勤務校での教育実践での成果をまとめる形で研究を進めた。研究成果としては、学習者が学習経験を省察するためのツール「ラーニングスケッチ」や課題分析図を用いた学習内容選択支援ツールを開発し、その成果は、それぞれ査読付論文として発表した。これらの成果は、「ID基礎力」養成Webサイトに統合していくことになる。また、教育設計に関する動向をまとめた解説論文「教育設計についての三つの第一原理の誕生をめぐって」では、本研究の中核と位置づけている「eラーニング質保証のレイヤーモデル」と3つの第一原理(Merrillの「ID第一原理」、Kellerの「学習意欲の第一原理」、ならびにParrishの「ID美学の第一原理」)について解説した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
当初計画通りに3つの柱を立てて研究がそれぞれ進んだ。中でも、「教材設計々ニュアル」関連の研究については、姉妹編のテキストが完成し、それを用いた授業実践がはじめられたことは、予定より早い進捗となった。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き、関連諸学会の全国大会、研究会などで各グループの進捗報告を促すとともに、内外の研究者との意見交換を進めていく。また、各グループの研究成果は随時「ID基礎力」養成Webサイトに統合し、公開していく。
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