温暖化が日本のシダ植物の分布へ与える影響を定量的に予測し、検出することを目的とし、おもに次の4つのテーマについて研究を行った。(1)シダ植物7種の分布を気候条件から予測する統計モデルを構築し、将来の気候における生育可能な地域や生育に適する地域を予測した。(2)分布予測における不確実性を把握するために、20個のGCMの気候データを利用して、気候値のばらつきの評価を行った。(3)温暖化の影響検出のため、温暖化に対して感受性の高いと推定される筑波山において谷と尾根の異なる標高と方位で62個の植生調査区を設定した。(4)感受性が高いと推定される北海道ニセコ山系において、30個の植生調査区を設定した。
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