長時間トラップ型気相移動度測定法の開発とナノ物質が関与する化学反応の追跡

2013 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 23310066
• 研究種目: 基盤研究(B)
• 配分区分: 補助金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: ナノ構造科学
• 研究機関: 東邦大学
• 研究代表者: 菅井 俊樹 東邦大学, 理学部, 准教授 (50262845)
• 研究期間 (年度): 2011-04-01 – 2014-03-31
• キーワード: 気相移動度 / 長時間トラップ / 構造変化 / 荷電状態 / イオン化法

研究概要

長時間トラップ型移動度測定装置を開発し反応追跡が可能となった。食塩水微粒子の測定では、食塩濃度に依存した２時間の大気中蒸発塩析出･湿潤過程が観測された。従来の測定では完全な球状のものしか構造がわからず、塩析出などはわからなかった。さらに構造が揃っている市販のポリスチレン粒子を新規開発したイオン化法を用いて測定したところ、２時間以上の電荷保存とumサイズの粒子を重力に対抗してトラップ出来るだけの荷電が確認でき、環境微粒子の直接測定も可能であることが示せた。また高度制御型高周波・直流ハイブリッド電源を開発し、従来の10倍の20mm程度の移動も実現し、高精度測定も可能になった。

研究成果

• [雑誌論文] Ultraviolet photoelectron spectra of Lu atoms encapsulated C2vC82fullerene (2013)
  • 著者名/発表者名: T. Miyazaki, R. Sumii, H. Umemoto, H. Okimoto, T . Sugai, H. Shinohara, S. Hino
  • 雑誌名: Chem. Phys.Lett. 巻: 555 ページ: 222-225
  • DOI: 10.1016/j.cplett.2012.11.069
  • 査読あり
• [雑誌論文] Ultraviolet photoelectron spectra of Er2@C82 (I), Er2@C82 (III), Er2C2@C82 (I) and Er2C2@C82(III) (2012)
  • 著者名/発表者名: T. Miyazaki, R. Sumii, H. Umemoto, H. Okimoto, Y. Ito, T. Sugai, H. Shinohara,T. Zaima, H. Yagi, S.Hino
  • 雑誌名: Chem.Phys. 巻: 397 ページ: 87-91
  • DOI: 10.1016/j.chemphys.2012.01.007
  • 査読あり
• [雑誌論文] イオンモビリティと質量分析 (2011)
  • 著者名/発表者名: 菅井俊樹
  • 雑誌名: TMS研究 巻: 2011 ページ: 1-17
• [学会発表] 複数段トラップ気相移動度測定装置の開発 (2014)
  • 著者名/発表者名: 菅井俊樹、廣芝泰祐、見上仁奈子、陣内涼太
  • 学会等名: 第94回日本化学会春季年会
  • 発表場所: 愛知県名古屋市千種区名古屋大学工学部
  • 年月日: 2014-03-28
• [学会発表] FT-ICR質量分析器によるCoクラスターと水分子の化学反応追跡 (2014)
  • 著者名/発表者名: 戸張雄太、小笠原一樹、千足昇平、丸山茂夫、菅井俊樹
  • 学会等名: 第94回日本化学会春季年会
  • 発表場所: 愛知県名古屋市千種区名古屋大学工学部
  • 年月日: 2014-03-28
• [学会発表] 気相移動度分析システムの開発 (2014)
  • 著者名/発表者名: 菅井俊樹、廣芝泰祐、見上仁奈子
  • 学会等名: 第46回フラーレン・ナノチューブ・グラフェン総合シンポジウム
  • 発表場所: 東京都文京区東京大学伊藤国際学術研究センター伊藤謝恩ホール
  • 年月日: 2014-03-03
• [学会発表] 透過電子顕微鏡と気相移動度によるナノ炭素測定 (2013)
  • 著者名/発表者名: 菅井俊樹
  • 学会等名: 第7回東邦大学複合物性研究センターシポジウム
  • 発表場所: 千葉県船橋市東邦大学理学部5号館
  • 年月日: 2013-12-07
  • 招待講演
• [学会発表] イオンモビリティ質量分析の原理 (2013)
  • 著者名/発表者名: 菅井俊樹
  • 学会等名: イオンモビリティ質量分析の勉強会「イオンモビリティ質量分析の原理と最新動向」
  • 発表場所: 東京都品川区微生物化学研究所別館会議室
  • 年月日: 2013-12-04
  • 招待講演
• [学会発表] 気相移動度分析システムと解析ソフトウェアの開発 (2013)
  • 著者名/発表者名: 菅井俊樹
  • 学会等名: 第61回質量分析総合討論会
  • 発表場所: 茨城県つくば市エポカルつくば
  • 年月日: 2013-09-11
• [学会発表] 気相移動度分析システムの開発 (2013)
  • 著者名/発表者名: 菅井俊樹、廣芝泰祐、見上仁奈子
  • 学会等名: 第45回フラーレン・ナノチューブ・グラフェン総合シンポジウム
  • 発表場所: 大阪府豊中市、大阪大学大阪大学会館
  • 年月日: 2013-08-05
• [学会発表] 初学者用 IMSの紹介 : ナノ物質構造解析法としての質量分析と気相移動度分析 (2013)
  • 著者名/発表者名: 菅井俊樹
  • 学会等名: 第2回イオン移動度研究会
  • 発表場所: 大阪府堺市大阪府立大学理学部
  • 年月日: 2013-05-19
  • 招待講演
• [学会発表] 大型イオントラップ気相移動度測定システムの開発 (2013)
  • 著者名/発表者名: 菅井俊樹
  • 学会等名: 日本化学会第93春季年会
  • 発表場所: 滋賀県草津市、立命館大学
  • 年月日: 2013-03-25
• [学会発表] 多段トラップ気相移動度測定システムの開発 (2013)
  • 著者名/発表者名: 菅井俊樹
  • 学会等名: 第44回フラーレン・ナノチューブ・グラフェン学会
  • 発表場所: 東京都文京区東京大学
  • 年月日: 2013-03-12
• [学会発表] 高温パルスアーク放電の圧力依存性 (2013)
  • 著者名/発表者名: 菊池隼人、寺田勝英、菅井俊樹
  • 学会等名: 第44回フラーレン・ナノチューブ・グラフェン学会
  • 発表場所: 東京都文京区東京大学
  • 年月日: 2013-03-11
• [学会発表] 気相移動度測定システムの開発とデータ解析ツールの現状 (2013)
  • 著者名/発表者名: 菅井俊樹
  • 学会等名: 第60回イオン反応研究会
  • 発表場所: 京都府京都市右京区京都年金基金センター
  • 年月日: 2013-02-09
  • 招待講演
• [学会発表] Analysis of Metabolites emitted by Soil-Derived Fungi using Ion Mobility SpectrometrybasedonGC/MSData (2012)
  • 著者名/発表者名: Shoko Ichii, Tomoko Kimura, Haruna Tanaka, Sachiyo Kaneko, Yoko Kiuchi, Takahito Suzuki, Toshiki Sugai, Takae Takeuchi
  • 学会等名: 19th International Mass Spectrometry Conference
  • 発表場所: Kyoto, Japan
  • 年月日: 2012-09-20
• [学会発表] Development of Ion Trap MobilityMeasurementSystem (2012)
  • 著者名/発表者名: Toshiki Sugai, Yoshihiko Sawanishi, masashi Shinozaki, Sho Osaka
  • 学会等名: 19th InternationalMass Spectrometry Conference
  • 発表場所: Kyoto, Japan
  • 年月日: 2012-09-19
• [学会発表] Development of Ion Trap MobilityMeasurementSystem (2012)
  • 著者名/発表者名: Toshiki Sugai, Yoshihiko Sawanishi, masashi Shinozaki, Sho Osaka
  • 学会等名: 19th International Mass Spectrometry Conference
  • 発表場所: Kyoto, Japan
  • 年月日: 2012-09-17
• [学会発表] 新規2層カーボンナノチューブの生成・精製と分析手法の開発 (2012)
  • 著者名/発表者名: 菅井俊樹
  • 学会等名: 東邦大学複合物性センターシンポジウム、千葉エリア産学官連携オープンフォーラム2012
  • 発表場所: 千葉県津田沼市日大生産工学部
  • 年月日: 2012-07-27
  • 招待講演
• [学会発表] ナノ物質の生成および構造評価法の開発 (2012)
  • 著者名/発表者名: 菅井俊樹
  • 学会等名: 東邦大学複合物性センターシンポジウム
  • 発表場所: 千葉県船橋市東邦大学理学部5号館
  • 年月日: 2012-07-07
  • 招待講演
• [学会発表] イオントラップ気相移動度システムの開発 (2012)
  • 著者名/発表者名: 菅井俊樹
  • 学会等名: 第59回イオン反応研究会
  • 発表場所: 東京都豊島区立教大学
  • 年月日: 2012-05-19
  • 招待講演
• [学会発表] ナノ物質構造解析法としての質量分析と気相移動度分析 (2012)
  • 著者名/発表者名: 菅井俊樹
  • 学会等名: 第19回原子衝突セミナー
  • 発表場所: 東京都目黒区東京工業大学
  • 年月日: 2012-03-29
  • 招待講演
• [学会発表] 大型イオントラップ気相移動度測定装置の開発 (2012)
  • 著者名/発表者名: 菅井俊樹、澤西慶彦、篠崎祐志、小坂祥
  • 学会等名: 第92回日本化学会春季年会
  • 発表場所: 神奈川県横浜市慶応大学
  • 年月日: 2012-03-25
• [学会発表] フーリエ変換イオンサイクロトロン共鳴質量分析(FT-ICR)によるクラスターの研究 (2012)
  • 著者名/発表者名: 小林弘和、千足昇平、丸山茂夫、菅井俊樹
  • 学会等名: 第92回日本化学会春季年会
  • 発表場所: 神奈川県横浜市慶応大学
  • 年月日: 2012-03-25
• [学会発表] ナノ炭素-生成・応用・構造制御へのアプローチ (2011)
  • 著者名/発表者名: 菅井俊樹
  • 学会等名: 第5回複合物性センターシンポジウム
  • 発表場所: 千葉県船橋市東邦大学
  • 年月日: 2011-12-03
  • 招待講演
• [学会発表] 大型イオントラップ気相移動度測定装置の開発 (2011)
  • 著者名/発表者名: 澤西慶彦、小坂祥、篠崎祐志、菅井俊樹
  • 学会等名: 第5回分子科学討論会
  • 発表場所: 北海道札幌市札幌コンベンションセンター
  • 年月日: 2011-09-22
• [学会発表] 粒子の電荷および半径のイオントラップ移動度法と空気中の自由落下を用いた評価 (2011)
  • 著者名/発表者名: 澤西慶彦、篠崎祐志、菅井俊樹
  • 学会等名: 第40回記念フラーレン・ナノチューブ・グラフェン総合シンポジウム
  • 発表場所: 東京都八王子市首都大学
  • 年月日: 2011-09-06
• [学会発表] イオントラップ気相移動度測定装置の開発と荷電粒子の長時間構造測定 (2011)
  • 著者名/発表者名: 菅井俊樹、澤西慶彦、篠崎祐志
  • 学会等名: ナノ学会第9回大会
  • 発表場所: 北海道札幌市北海道大学
  • 年月日: 2011-06-04
• [学会発表] イオンモビリティと質量分析 (2011)
  • 著者名/発表者名: 菅井俊樹
  • 学会等名: TMS研究会
  • 発表場所: 東京都豊島区立教大学
  • 年月日: 2011-05-21
  • 招待講演
• [図書] Fundamentals of Mass Spectrometry (2014)
  • 著者名/発表者名: Kenzo Hiraoka Eds:Toshiki Sugai, 他
  • 総ページ数: 325
  • 出版者: Springer
• [図書] 現代質量分析学 (2013)
  • 著者名/発表者名: 高山光男、早川滋雄、瀧浪欣彦、瀧浪欣彦編、菅井俊樹他
  • 総ページ数: 514
  • 出版者: 化学同人
• [図書] 質量分析の源流―基礎から学ぶマススペクトロメトリー (2011)
  • 著者名/発表者名: 平岡賢三編、菅井俊樹, 他
  • 総ページ数: 243
  • 出版者: 国際文献印刷社
• [図書] SPECTROSCOPY, DYNAMICS AND MOLECULARTHEORY OF CARBON PLASMAS AND VAPORS (2011)
  • 著者名/発表者名: LaszloNemes & Stephan Irle, Eds: T. Sugai, 他
  • 総ページ数: 524
  • 出版者: WorldScientific
• [図書] カーボンナノチューブ・グラフェンハンドブック (2011)
  • 著者名/発表者名: フラーレン・ナノチューブ・グラフェン学会編、菅井俊樹, 他
  • 総ページ数: 368
  • 出版者: コロナ社