研究課題/領域番号 |
23310179
|
研究機関 | 京都学園大学 |
研究代表者 |
鈴木 玲治 京都学園大学, バイオ環境学部, 准教授 (60378825)
|
研究分担者 |
黒田 末寿 滋賀県立大学, 人間文化学部, 名誉教授 (80153419)
野間 直彦 滋賀県立大学, 環境科学部, 准教授 (80305557)
島上 宗子 愛媛大学, SUIJI推進室, 准教授 (90447988)
増田 和也 高知大学, 自然科学系, 准教授 (90573733)
|
研究期間 (年度) |
2011-04-01 – 2016-03-31
|
キーワード | 環境学 / 土壌学 / 民俗学 / 生態学 / 在来知 / 地域活性化 |
研究実績の概要 |
本年度はタニウツギ、ヤブデマリなどが優占する雑木林を伐開・火入れし、焼畑による山カブの栽培を行った。休閑地の植生調査を行った結果、ササ群落を伐採して焼畑を行った休閑5年目の場所では、タニウツギなどの萌芽再生個体が優占する低木林へと遷移し、焼畑による林相転換が可能なことが確認された。しかしながら、高木性の木本の定着は少なく、早期の森林再生を促すには後継樹となりうる樹木の植栽も視野に入れる必要があることが分かった。また、ススキ草地を伐開した休閑2~3年目の場所では、雑木林を伐開した焼畑休閑地に比べて木本の萌芽再生個体が少なく、休閑期の植生遷移の進行は遅いことが確認された。森林への回復にはかなりの時間を要するものと思われるが、休閑期に回復してきたススキの植被率は火入れ前よりも低下しており、空いた空間には木本の実生の侵入も認められた。余呉町では、かつて茅葺きの屋根を葺くために利用したススキ草地が今でも残っているが、これらの草地ではススキの密生による光阻害や雪による木本実生の幹折れなどの影響で遷移がほとんど進行していない。本年度の調査結果から、焼畑によるススキ草地への夏期の火入れがススキの植被率を低下させ、木本実生の定着を促進する可能性が示唆された。 5年間の調査結果から、焼畑を活かした里山再生手段として、薪炭材等を伐出し残存する枝葉や雑木を燃やす有用樹伐出型、ササ群落や竹林を焼畑に開く林相転換型などの焼畑モデルを地域の方々と協議しながら考案した。これらの研究成果は、滋賀県長浜市のセミナー&カルチャーセンター「臨湖」における公開セミナー「山野の恵みを取り戻す-焼畑がつなぐ食・森・地域-」で発表した。
|
現在までの達成度 (段落) |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
|
今後の研究の推進方策 |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
|