研究概要 |
研究の3年目の平成25年度の研究内容は、1.前年度にデータ化した郵送調査結果の分析と、2.昨年度予備調査を実施した英国の地域政治における女性の問題に関する情報収集の2つの課題に取り組んだ。また研究成果をとりまとめ、研究成果の公表のためにホームページを開設した。 1.全国女性地方議員調査にかかわる研究の経過と成果(1)郵送調査の終了:平成23年度には、母集団の確定のために自治体ホームページないしは電話によって全国の地方議会別の女性議員数の把握に努め、2012年2月末日の調査結果をもって調査対象者を確定した。3月末日を返送締切として3月10日に議会事務局を通して調査票を発送(発送数3,992)した。(2)研究2年目の平成24年度に入ってからも送付されてきた調査票も可能な限り回収し、平成24年6月末で最終回収数1,510(回収率37.8%)を得ることができた。(3)本年度は、昨年度データ化を終了した上記調査結果の分析を行い、調査結果の概要報告を作成した。(4)調査結果を所属議会レベル別に分析し、全質問項目について分析結果のグラフ化してとりまとめた。(5)自治体再編後の女性議員の選出動向と女性議員の実態の変化を明らかにするため、2002年に実施した地方議員調査結果の女性議員データとの比較考量を行ない報告を取りまとめた。 2.英国地域政治における女性の問題に関する研究の経過と成果 地方議会への女性の参画の進展状況を、日本と比較検討するためイングランドおよびスコットランドの2012年統一地方選挙に関する情報収集を行った。具体的には以下の通りである。(1)昨年度の予備調査で発掘した資料の収集のため、SheffieldのThe Central Library of Sheffieldn赴き、19世紀末以来の地方議会における女性の政治参画状況と、労働党における女性党員の活動に関する資料を収集した。
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