研究課題/領域番号 |
23320006
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研究機関 | 上智大学 |
研究代表者 |
寺田 俊郎 上智大学, 文学部, 教授 (00339574)
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研究分担者 |
河野 哲也 立教大学, 文学部, 教授 (60384715)
直江 清隆 東北大学, 文学研究科, 准教授 (30312169)
中岡 成文 大阪大学, 文学研究科, 教授 (00137358)
豊田 光世 兵庫県立大学, 環境人間学部, 講師 (00569650)
森 秀樹 兵庫教育大学, 学校教育研究科, 准教授 (00274027)
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キーワード | 初等・中等教育 / 哲学教育 / 子どもの哲学 / 市民性 / 協働的・反省的思考 |
研究概要 |
(1)初等・中等教育における哲学教育の意義と方法にかんする基礎的・理論的研究。再帰的近代社会のシティズンシップ教育において中核的な役割を果たしうることを明らかにするとともに、学力一般の向上との相関を客観的に測定する方法にまつわる問題点を検討した。また、リップマンの伝統的な方法のほかにいくつかの文献を調査し、新しい方法にかんする知見を広げた。 (2)日本国内で萌芽的に試みられている初等・中等教育における哲学教育の調査・研究およびそれに携わる研究者・実践者との共同研究。すでに哲学の授業を実施している小学校(西宮市)、中学校・高等学校(東京都)を調査するとともに、新たに複数の小学校(東京都、横浜市)、一つの中等教育学校(東京都)、新聞社主催の子ども哲学カフェなどで哲学対話の授業を実施し、それを分析することによって具体的な効果と課題とを明らかにした。 (3)海外で実施されている初等・中等教育における哲学教育の調査・研究およびそれに携わる研究者・実践者との共同研究。ICPICの大会(韓国)に参加し研究・実践報告をするとともに海外の実践者・研究者と意見交換を行った。また、ハワイおよびシンガポールの実践者・研究者を訪問して哲学教育の状況を調査し、実践・理論の両面にわたって知見を深めるとともに、共同で研究・実践報告を行った。 (4)研究者および実践者のネットワークの構築。本研究専用のウェブページを開設して目的と計画とを周知するとともに、共同研究会の報告、調査・研究の報告、実施授業の教材を公開した。また、哲学教育の具体的方法を検討するためのメーリングリストを開設し、国内の実践者と資料の共有・蓄積に努めた。また、アジア・太平洋地域の哲学教育ネットワーク(PCYNAP)に加入して、海外の実践者・研究者と連携する態勢を整えた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
「研究実施計画」の四つの項目にわたって、ほぼ滞りなく活動が遂行されている。
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今後の研究の推進方策 |
今後も当初の「研究実施計画」に従って研究を進めていく。
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