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2011 年度 実績報告書

北海道の草の根文化についてのグローカルな研究

研究課題

研究課題/領域番号 23320039
研究種目

基盤研究(B)

研究機関北海道大学

研究代表者

堀田 真紀子  北海道大学, 大学院・メディア・コミュニケーション研究院, 准教授 (90261346)

研究分担者 宇佐見 森吉  北海道大学, 大学院・メディア・コミュニケーション研究院, 教授 (20203507)
坂巻 正美  北海道教育大学, 教育学部, 准教授 (60292067)
石橋 道大  北海道大学, 大学院・メディア・コミュニケーション研究院, 教授 (30113517)
常田 益代  北海道大学, 名誉教授 (80291847)
玄 武岩  北海道大学, 大学院・メディア・コミユニケーション研究院, 准教授 (80376607)
キーワード民衆 / 限界芸術 / マイノリティー / アイデンティティ / 対話性 / デザイン / リフレクシングプロセス / 社会運動
研究概要

今年は、草の根文化研究の方法論、アプロチ方法を固めることを主目的にして、北大の遠友学舎や国際広報メディア・観光学院のスタジオ教室を使って、公開の研究会を5回行った。概要は次の通り。4月、浦河町の統合失調症の人々の社会復帰施設、「べてるの家」や、同町の大黒座という93年続いた映画館とそれを支える人々についてドキュメンタリーを撮り続ける映画監督、森田恵子さんをまねいた研究会を行い、障害者の自助努力を引きだし、主体性を重視する草の根文化のアプローチ方法について示唆的な話をうかがった。5月、堀田真紀子により、「草の根文化とは何か?」というタイトルで、社会運動と草の根文化を関連づけながら、文化研究が、社会を変革する可能性、知識人の役割について論じた。7月は、宇佐見森吉により「草の根文化を考える-限界芸術論の視点から」というタイトルで、鶴見俊輔の限界芸術論をふまえ、日常生活に密着したアートの可能性について活発な議論交換をした。1月には、花崎 皋平、原田公久枝をまねいた「アイヌと和人のまだ未完の物語」。2月には、大井敏恭、富田俊明、若江漢字をまねき、堀田真紀子が中心になって行った「草の根からの社会変革」というタイトルの2日間にわたる研究会を行い、それぞれ、アートと社会の関連について、持論を展開、集中的に議論を交わした。刊行物として、10月には、国際広報メディア・観光学ジャーナル13号を、「特集 地域発・草の根文化の時代」、3月には、22年度、23年度の成果を総括する中間報告として、冊子『草の根文化の時代』を刊行した。編著者として、堀田真紀子、寄稿者として、富田俊明、岩橋亜希菜、大井敏恭、鈴木正美、また堀田との共著者として、大学院の当時2年生であった加藤康子。。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

23年度の目標は、草の根文化研究のアプローチ方法を考察すると同時に、それを阻む要因を批判的に分析すること、および、北海道の多元的な文化把握を行うための基礎知識をつけることが目的だった。いずれも、研究分担者による研究発表のほか、外部のその道の専門家を招いた研究会を重ね、またジャーナル特集、報告書の刊行による論文執筆作業により、探求を深め、共同研究関係者内部で共有できるようになった。

今後の研究の推進方策

これから、北海道の草の根文化の事例調査を開始し、研究代表者および研究分担者が現地に赴き、参与観祭、聞き取りをおこない、報告書を作成。その内容を研究分担者、研究協力者全員で共有して、その事例について、当事者も招いた研究会を行う。研究会の中では、研究者による発表と、当事者によるそのフィードバックが含まれるようにし、研究するもの-されるもの、見るもの-見られるものの立場を反転させるレフレクシング・プロセスが含まれるようにする。それによって、研究者側が研究対象を一方的に「定義の暴力」にさらすことが予防されるとともに、研究者にとっても、文化実践当事者にとっても、自己省察、自己批判がうながされることになる。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] 草の根文化とは何か?その12011

    • 著者名/発表者名
      堀田真紀子
    • 雑誌名

      国際広報メディア・観光学ジャーナル

      巻: 13 ページ: 41-45

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 草の根文化とは何か?その22011

    • 著者名/発表者名
      堀田真紀子
    • 雑誌名

      国際候補メディア・観光学ジャーナル

      巻: 13 ページ: 17-32

    • 査読あり
  • [雑誌論文] コリアンネットワークからみるディアスポラ・メディアの地平2011

    • 著者名/発表者名
      玄武岩
    • 雑誌名

      マス・コミュニケーション研究

      巻: 79 ページ: 27-44

    • 査読あり
  • [学会発表] 「けはいをきくこと「北方圏における森の思想IV」(旧札幌農学校第二農場牧舎(重要文化財)及び北海道大学遠友学舎における空間造形)2011

    • 著者名/発表者名
      坂巻正美
    • 学会等名
      第50回大学美術教育学会全国大会「宮城大会」
    • 発表場所
      宮城教育大学(宮城県仙台市)
    • 年月日
      2011-09-24
  • [図書] 草の根文化の時代2012

    • 著者名/発表者名
      堀田真紀子, 他(著者は研究概要実績参照)
    • 総ページ数
      92
    • 出版者
      草の根文化研究会
  • [図書] 石と光--シトーのロマネスク聖堂2012

    • 著者名/発表者名
      常田益代・六田知弘
    • 総ページ数
      104
    • 出版者
      平凡社

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公開日: 2013-06-26  

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