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2011 年度 実績報告書

実践的な読解教育実現のための日本語学習者の読解困難点・読解技術の実証的研究

研究課題

研究課題/領域番号 23320107
研究種目

基盤研究(B)

研究機関大阪府立大学

研究代表者

野田 尚史  大阪府立大学, 人間社会学部, 教授 (20144545)

研究分担者 門倉 正美  横浜国立大学, 留学生センター, 教授 (80127753)
桑原 陽子  福井大学, 留学生センター, 准教授 (30397286)
キーワード日本語教育 / 日本語学習者 / 読解
研究概要

1読解対象の収集
日本語学習者の読解困難点や読解技術を分析するには,読解対象である「読む素材」の選択が重要である。それぞれの学習者にとって実際に読む必要があるものを選ばなければ,実践的な読解教育を行うのに役に立つ読解困難点や読解技術の解明ができないからである。
本年度は,次のような人を対象に読解対象の収集を行った。
(1)中級レベルの日本語学習者:主に日本の大学や専門学校の在学者にデジカメを渡し,自分が読む必要があるものを撮影してもらったほか,読む必要があるインターネットのページの情報も収集した。
(2)上級レベルの日本語学習者:日本の大学院在学者を対象に,自分が読む必要のある学術論文や専門書をあげてもらう聞きとり調査を行った。
(3)大学教員:主に経済学,経営学,社会学など,社会科学系の大学教員を対象に,各専門分野の留学生が読む必要がありそうな代表的な学術論文をあげてもらう聞きとり調査を行った。
(4)介護施設職員:介護施設で責任のある地位にある職員に聞き取り調査を行い,介護施設で働く日本語非母語話者の職員が読む必要がある日誌などの情報を収集した。
2読解困難点を解明するためのインタビュー調査
上級レベルの日本語学習者である大学院生を対象に,自分が読む必要がある学術論文を読んでもらい,その読解過程をすべて話してもらったり,質問に答えてもらったりするインタビュー調査を行った。
その結果,上級学習者でも,語レベル,文レベル,文章レベル,それぞれの読み誤りがあり,次のような読み誤りのメカニズムがありそうだということが明らかになった。
(5)上級学習者はさまざまな推測のストラテジーを使って読んでいるが,間違った推測をすることがある。その間違った推測とつじつまが合うように,他の部分も間違った推測をすることがある。そのようなときに読み誤りが起きやすい。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

おおむね計画どおりに研究を行い,計画どおりの成果が得られた。

今後の研究の推進方策

特に問題点はない。今後も計画どおりに研究を推進する予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] 漢字2字熟語の意味推測に及ぼす語構成に関する知識の影響-主要部の位置との関わりから-2012

    • 著者名/発表者名
      桑原陽子
    • 雑誌名

      福井大学留学生センター紀要

      巻: 7 ページ: 1-10

    • 査読あり
  • [学会発表] 引用部分とその前後の関係を読みとるための読解教材の作成と試用2011

    • 著者名/発表者名
      中川美保・野田尚史・北浦百代
    • 学会等名
      2011世界日本語教育研究大会
    • 発表場所
      天津外国語大学(中国)
    • 年月日
      2011-08-21
  • [学会発表] コミュニケーション能力を高めるための日本語教育2011

    • 著者名/発表者名
      野田尚史
    • 学会等名
      カナダ日本語教育振興会(CAJLE)2011年次大会
    • 発表場所
      レジャイナ大学(カナダ)(招待講演)
    • 年月日
      2011-08-05

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公開日: 2013-06-26  

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