研究課題/領域番号 |
23330021
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
岡上 雅美 筑波大学, 人文社会系, 教授 (00233304)
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研究分担者 |
浅田 和茂 立命館大学, 法学研究科, 教授 (70067734)
葛原 力三 関西大学, 法学部, 教授 (70234440)
小池 信太郎 慶應義塾大学, 法務研究科, 准教授 (60383949)
小島 透 愛知大学, 法学部, 教授 (80293679)
松宮 孝明 立命館大学, 法学研究科, 教授 (80199851)
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キーワード | 刑事法 / 量刑 / 裁判員制度 / ドイツ法 / 刑事制裁 |
研究概要 |
本研究の目的は、次の3点にある。(1)裁判員制度の下で「当為としての量刑」を理論的に構築すること、学術的な観点からも実務的な観点からも意義のある量刑法理論を展開すること、(2)(1)の理論的成果を裁判員裁判の実務に反映させるため、一般人にも理解できるような形で判りやすく量刑を解説する、裁判員の利用に耐えうる量刑体系書を執筆すること、(3)裁判員制度創成期に現れた新たな量刑の現状を把握し、そこから明らかになった理論的および現実的な諸問題と将来的課題を抽出し、検証することである。 今年度の成果としては、(1)の側面では、2009年に開催した日独量刑シンポジウムの内容を整え、日本でもドイツでもその内容を公刊した。そこでは、とくにドイツにおいて、日本の裁判員制度を紹介し、そこでの量刑上の諸問題を明らかにする著書を公刊できたことは、国際化の現代においてとりわけ重要な意義を有するものである。そのほか、ドイツ人研究者を招へいし、ドイツにおける秩序違反法とその制裁制度に関する講演を行い、そこで質疑応答・意見交換を行った。 (2)は、量刑法体系書執筆のための目次立てを行った。さらに、ドイツにおける量刑法の教科書を一種の選考業績として参照するために、翻訳をすすめた。 (3)の側面では、また、2011年8月5日~9日に神戸で開催された「国際犯罪学会第16回大会」においても、裁判員制度と量刑に関するセッション"Recent Trends and Issues in Japanese Sentencing System"で報告を行ったが、その報告内容について公刊した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
今年度の補助金交付決定が、半年遅れた追加採択であったため。 当初は、不採用通知を受けたため、研究全体の見直し等に時間を割かれた。当初であれば、4月から開始できたはずの研究がそのために遅れることとなった。
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今後の研究の推進方策 |
量刑法体系書の執筆の準備を早急に進める。目次立てについては、刑事裁判実務家からも、裁判員裁判で利用しやすいように、意見を募る。担当者も割り当てることとし、執筆を依頼する。
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