研究課題
本研究は、現在わが国で先行し世界的、歴史的な潮流となりつつある人口成長の終焉(または人口減少)や人口高齢化などの一連の人口・経済社会変動をもたらした二つの人口転換について、その進展のメカニズム、ならびに経済社会変動との関連等を解明し、それらの知見により今後のわが国と関係諸国に見込まれる人口変動、ライフコース変容、経済社会変化に関する展望を得ることを目的とする。ただし本研究は定量的視点から人口転換を捉え、将来人口推計手法等の高度な人口数理・統計モデルを活用し、その歴史的展開ならびに要因との関連を計量的に再現することによって人口転換理論の再構築を目指す点を特色とする。またわが国同様人口変動の歴史的展開が進む欧米諸国ならびに東アジア諸国の研究者等と連携を図ることにより、国際的視点から人口転換の解明を進め、その普遍性の程度やわが国の特殊性などを明らかにした。さらに、収集・整備を行った人口転換過程に関する既存の理論、学説、実証事例に関する情報を整備し、体系化を進めた。とりわけ第一の人口転換に関するプリンストン・スタディー、ならびに第二の人口転換に関するバンデカーとレスタギの学説を中心とした実証研究、理論化の広がりに焦点を当てて、わが国ならびにアジアにおける現象の展開との比較や普遍性の検証のための体系化を進め、理論の適合性の比較検証を行った。その結果、現在先進諸国で広く見られる人口成長終焉ないし減少および人口高齢化は人口転換に続く必然的な過程と捉えられ、新たな経験法則の理論化が可能であり必要であることがわかった。とりわけ日本は変化の先端をやや極端だが典型的な過程を経ながら進んでおり、本研究はそのマクロ側面のみならず、寿命伸長(長寿化)、結婚・出生変動(少子化)、国際移動・移民などライフコース変化というミクロ側面に多くの特徴を見いだした。これらは人類社会の展望に指針を与えるものである。
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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