研究課題/領域番号 |
23330201
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
宇野 彰 筑波大学, 人間系, 准教授 (10270688)
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研究分担者 |
室橋 春光 北海道大学, 教育学研究科(研究院), 教授 (00182147)
山田 一夫 筑波大学, 人間系, 准教授 (30282312)
守口 善也 国立精神・神経医療研究センター, 精神生理部, 室長 (40392477)
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キーワード | 発達性読み書き障害 / 縦断研究 / 横断研究 / シミュレイション / 機能的MRI / VBM / 動物実験 / 訓練効果 |
研究概要 |
1.臨床的研究に関して 1)4歳児:すでに6歳児用として特異的言語障害児や発達性読み書き障害児の検出に有効であった検査を修正し、追跡率の高い地域の200名の4歳児を対象とし5年間追跡の初年度の調査を開始した。 2)小学5年生:対象は5歳時から追跡できている約120名のデータに関して収集した。6歳、小学1、2、3年生時の検査結果との関連について分析中である。 3)応用行動分析的手法による訓練効果研究 漢字書字の訓練と同様、ひらがな、カタカナの単一事例実験計画法により、方法別の効果を検討した論文を作成中である。 2.計算論的研究に関して 児童では世界的にもまだ構築されていない二重回路モデル作成のために、世界で唯一作成に成功しているオーストラリアのマコーリ大学Coltheart教授を招待し指導を受けた。成人の音読モデルを70%完成させた。 3.脳機能研究に関して 1)Voxel Based Morphometry(VBM)を用い典型発達児と比較することにより、形態的な異常部位を確認し、論文執筆中である。 2)国内初となる動物実験では手法を確実にするため、文献研究にて方法論を確立し、実験を開始したところである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
臨床的、計算論的、脳機能研究の全てにおいて、方法論が確立し、調査・実験を開始し、今後の研究の推進方策をたてることができたからである。
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今後の研究の推進方策 |
発達性ディスレクシアの臨床的研究に関して、年長児と小学1年生を対象に追跡調査を実施する。また、6年生を対象に、中学生での英語教育を受ける前の段階の認知能力に関して調査する。発達性読み書き障害児に関しては応用行動分析的手法によるひらがな、カタカナ訓練に関する効果研究論文を完成させる。計算論的研究に関して、成人の二重経路音読モデルを完成させる。 脳機能研究に関してVoxel Based Morphometry(VBM)を用い典型発達児と比較することにより、形態的な異常部位を確認した。論文を完成させる。国内初となる動物実験では実験を開始したところである。microgyria1を発現させたラットにて行動実験の結果を観察したのち、かん流し固定しmicrogyriaが発現させたことを確認する。
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