研究課題/領域番号 |
23330224
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
大戸 安弘 横浜国立大学, 教育人間科学部, 教授 (90160556)
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研究分担者 |
八鍬 友広 新潟大学, 人文社会・教育科学系, 教授 (80212273)
太田 素子 和光大学, 現代人間学部, 教授 (80299867)
川村 肇 獨協大学, 国際教養学部, 教授 (60240892)
木村 政伸 筑紫女学園大学, 文学部, 教授 (70195379)
天野 晴子 日本女子大学, 家政学部, 教授 (50299905)
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キーワード | リテラシー / 学び / 識字 / 自署 / テキスト |
研究概要 |
6月18日および19日に横浜国立大学教育人間科学部において、第1回研究会を開催し、これまで識字研究に取り組んできたメンバーによる前年度までの研究成果を踏まえて、個々の役割分担を確認し、今年度1年間の活動計画の詳細について検討を進めた。その結果、本年度中の活動としては、(1)これまでに一定の研究蓄積のみとめられるメンバーによる学会発表の実施、(2)研究会活動、を中心としつつも、史料調査についてもメンバー個々の取り組みに力を入れ、さらに共同調査についても具体的な検討を進めることとなった。また、同日の研究会に来日中のインディアナ大学リチャード・ルビンジャー教授も参加され、アメリカでの研究情報をご提供いただいた。 学会発表については、10月1日に京都大学文学部で開催された教育史学会第55回大会で4名のメンバーにより次のような発表を行った。鈴木理恵「「一文不通」の平安貴族」、八鍬友広「百姓自署からみた17世紀前半日本における識字状況の一事例」、大戸安弘「武蔵国増上寺領王禅寺村における識字状況-寛政期・文化期村方騒動を通してみた-」、太田素子「『継声館日記』にみる郷学「継声館」の教育」。これらの発表は後に論文化してまとめ、論集として出版する予定である。 研究会活動については、1月21日および22日に獨協大学国際教養学部において第2回研究会が開催された。研究分担者の川村肇が「明治初年の和歌山県の識字率調査について」と題して報告し、また、同じく太田素子が「田中東昌と『袖塚集』」と題して報告した。なお、川村報告で紹介された和歌山県紀美野町の野上八幡神社所蔵文書に関する基礎調査を行うこととなり、2月25日および26日に6名のメンバーによる基礎調査がなされた。明治初年の小学生の答案が多数残されそおり、野上地区の識字状況の一端を確認することができた。この文書については、今後も調査を継続する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
今年度の計画のなかでも重要な課題としてあった学会発表に関して、メンバーのなかから4名が教育史学会第55回大会において取り組み、いずれの発表についても重厚かつ実証性の高い報告として一定の評価を得た。また、個々の地域の基礎調査を継続する一方で、当初の計画には盛り込まれてはいなかった和歌山県の野上八幡宮所蔵文書を新たな分析対象として加え、基礎調査では興味深い手がかりを得ている。
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今後の研究の推進方策 |
(1)メンバーの学会活動の中核である教育史学会などでの学会発表に継続して取り組む。 (2)メンバーの寄稿による論集の出版に向けての目途をつける。 (3)新たな対象となった野上八幡宮文書を含む文書調査を本格化する。
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