心因性発熱に有効な薬物療法を確立することと、その奏効機序を明らかにするために以下の実験を行なった。(1)ウイスターラットに1日1時間の社会的敗北ストレスを21回、繰り返し加えると、ストレスに暴露しなくても、ストレスを加えていた時間帯の腹腔内温(Tc)が、ストレスを加えていないラットのTcより0.5℃高くなったが、選択的セロトニン再取り込み阻害訳であるフルボキサミンを連続投与すると抑制された。(2)急性ストレス性高体温はジアゼパムの単回投与により抑制される。そこでFosの発現が、ストレス性高体温時に上昇し、ジアゼパムによって抑制される脳内部位を調べ、感染症による発熱との違いについて検討した。
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