研究分担者 |
室伏 きみ子 お茶の水女子大学, 大学院・人間創成科学研究科, 教授 (00103557)
溝邊 和成 兵庫教育大学, 学校教育研究科, 教授 (30379862)
土田 理 鹿児島大学, 教育学部, 教授 (10217325)
深田 昭三 愛媛大学, 教育学部, 教授 (50228863)
北野 幸子 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 准教授 (90309667)
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研究概要 |
幼年期は,ピアジェの見解とは異なり,科学的な探究が十分に可能な時期である。しかしながら,わが国の幼稚園の保育や生活科の実践で,子どもの科学的興味や探究心が十分に伸ばされてきたとは言えない。本研究では,科学の主要領域をカバーする形で利用可能な教材を調査・検討し,幼稚園,生活科,理科学習への移行も視野に入れて,世界的な文脈の中で幼年期(K-G2)の科学教育スタンダードを構築することを目的としている。平成23年度は,幼年期(K-G2)の科学教育についての実践事例と教材の調査を行った。同時に,実践で用いる際の方法についても調査を行い,予備的なモデル化を開始した。 具体的には,米国オハイオ州の幼児科学教育(小学校,幼稚園,教材開発センター等を含む),ウィリアム&メアリー大学のプロジェクトクラリオン・カリキュラム調査,英国グラントハム,バース,リバプールの幼稚園や小学校への訪問,調査,フランスではラマンアラパットプログラムの調査(幼稚園,小学校を含む),イタリアではレッジョ・エミリアに関する資料収集,ノルウェーでの科学関連授業の教材や幼稚園訪問調査等を行った。質の高い実践のモデル化を行うために,海外の先端的な幼年科学教育実践に関する資料が蓄積されつつある。同時に,子ども向けの科学読み物や絵本,教師が参考とできる科学関連書籍等についても資料収集及び実態調査を行っている。 本年度は初年度であり,まだ収集した資料が未整理な部分が残っているが,既にその一部を学会等で発表しており,各国現地担当者とのネットワークも広がりつつある。
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今後の研究の推進方策 |
昨年度の渡航調査を経て,研究ネットワークも拡がり,今年度はさらに充実した渡航調査が期待できる。初年度に大量の資料が既に収集されているので,本年度は渡航調査と共に,分析やモデル化の部分も積極的に進めていく。
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