研究課題/領域番号 |
23402048
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研究種目 |
基盤研究(B)
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応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
社会学
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研究機関 | 東洋大学 |
研究代表者 |
高橋 一男 東洋大学, 国際地域学部, 教授 (70206796)
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研究分担者 |
藤井 敏信 東洋大学, 国際地域学部, 教授 (50165338)
安 相景 東洋大学, 国際地域学部, 教授 (40307781)
秋谷 公博 東洋大学, 国際地域学部, 助教 (60511459)
川澄 厚志 東洋大学, 国際地域学部, 助教 (00553794)
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キーワード | アジア / コミュニティ開発 / 自助型開発 / バーン・マンコン・プログラム / CODI / ACCAプログラム / コミュニティネットワーク |
研究概要 |
本研究の基幹となるタイのコミュニティ開発プログラム、バーン・マンコン・プログラム(以下、BMP)の推移について、その準備、実施、そして見直し段階のそれぞれのフェーズにおける実態を把握することに努めた。2003年から始められたBMPのパイロットプロジェクトに関して詳細なデータ収集を行った。BMPが本格的に展開されたのが2004年である。コミュニティネットワークが各地で形成され、参加コミュニティがその経験や知識を共有する実態が把握できた。現地調査も地方都市(チョンブリ県、ラヨーン県、チャイヤプーム県など)に拡大して行った。それにより都市部と農村、漁村部におけるBMPの(コミュニティ住民による)とらえ方、実施成果等に差異が認められた。 上述BMPは、バンコクに拠点をおく国際NGOであるACHR(Asian Coalition for Housing Rights)によって、ACCA(Asian Coalition for Community Actions)プログラムとしてアジア諸国に紹介されている。今年度は、同プログラムの導入国であるモンゴルと韓国において現地調査を行い、その実態把握を行った。モンゴル調査は首都ウランバートルとその周縁地域に展開するゲル・コミュニティで調査を行った。同国では2002年に土地所有制度が実施されたが、区画整理が十分に行われなかったため、中心市街地では道路整備、用途別土地利用が担保されているが、周縁地域においてはインフラの整備が行き届かず宅地が無秩序に拡大する傾向が強い。また、韓国ではソウルと釜山において調査を実施した。ソウルではビニールハウスコミュニティの実態について、釜山ではチョッパン地区の再開発について調査を実施した。両国では、住民の土地所有に対する強い関心が勝り、自助型開発プログラムの主旨との差異が認められた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成23年度はタイにおけるコミュニティ調査の実施は当初の計画通りに進めることができた。またタイのコミュニティ開発プログラムを導入したモンゴルおよび韓国のコミュニティにおいても調査を実施することができ、それぞれの実態を把握することができた。
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今後の研究の推進方策 |
計画通り24年度は、タイ、インド、パキスタンまたはネパールにおいて自助型開発プログラム(Baan Mankong Program、以下BMPとする)のプロセスについて現地調査を行う。パキスタン調査に関して、外務省渡航情報をもとに調査実施の可否を決定する。
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