ビルハルツ住血吸虫症の有病率が高い地域でプラジカンテルの一斉投与を行い、その1年後の有病率は有意に減少し、本症コントロールにおいてプラジカンテルの一斉投与は非常に重要であることが示唆された。感染経路として淡水との接触が重要であるが、現地住民にとって淡水域は日常生活を行う上で必須となっていることが問題である。 本症は慢性経過で膀胱がんなどの健康被害をもたらすため、生後の早い段階から感染が始まれば膀胱がんへと辿る可能性が上昇する。今回の調査で最少罹患年齢が2歳であったことより、一斉駆虫などの介入については少なくとも小学校入学初年度に全員に行うなどの対応が必要であると考えられた。
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