本研究では、グラフ理論、グラフアルゴリズムについての理論的な研究である。ネットワークにおける資源配置問題の中から、支配集合問題と完全独立全域木問題を取り上げ、それらの問題を解決するためのアルゴリズムの設計、または数学的な解析を行った。 支配集合問題では、特に双方向支配問題についてのアルゴリズムを設計した。具体的には、ラウンドダイグラフと呼ばれるグラフと、局所トーナメントと呼ばれるグラフに対して、効率的なアルゴリズムを設計した。 完全独立全域木とは、ネットワークの通信路に故障が発生しても、通信が行えるようにする方法の一つである。これに対して、全域木が存在するための数学的な新しい十分条件を与えた。
|