大規模計算の能力を活用し,意思決定手法の活用において,利用者の負担を軽減し簡易にかつ素早く意思決定を行なうための理論開発をおこなった.具体的には,意思決定手法としてAHP(Analytic Hierarchy Process)を取り上げた.AHPの利用における問題としては,評価項目間や,各評価項目における代替案間の全ての一対比較をしているため,評価項目数,代替案数が多いと一対比較数は膨大となるという弱点,すなわち,多数代替案問題がある..本研究では,この問題点に対するアプローチとして,多数代替案問題を一対比較の順序決定にかかる探索問題と考え,大規模並列計算を使った先読み探索手法の開発を行った.
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