強直性脊椎炎は代表的な脊椎関節症で脊椎や仙腸関節などの関節部位の強直を引き起こす。強直性脊椎炎を含む脊椎関節症では腱付着部炎が見られるが、疾患発症に至るメカニズムは未だ不明で根本的な治療法も開発されていない。我々が独自に開発したC型レクチン受容体DCIR欠損マウスが腱付着部炎と強直を自然発症することから、脊椎関節炎の新規動物モデルを作出し、疾患発症メカニズムの理解を目指した。その結果、DCIR欠損マウスで発症する強直には炎症性サイトカインが重要であること、このサイトカインは骨新生を促すことが明らかになった。従って、DCIR欠損マウスは脊椎関節炎理解の有用な疾患モデルであることが示された。
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