研究課題/領域番号 |
23500898
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研究機関 | 神戸松蔭女子学院大学 |
研究代表者 |
竹田 美知 神戸松蔭女子学院大学, 人間科学部, 教授 (00144634)
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研究分担者 |
正保 正惠 福山市立大学, 教育学部, 教授 (00249583)
山下 美紀 ノートルダム清心女子大学, 文学部, 教授 (40289187)
大石 美佳 鎌倉女子大学, 家政学部, 准教授 (80298249)
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キーワード | 国際情報交換 / アメリカ / 奨学金返済 / 学生支援サービス / 家族資本 |
研究概要 |
24年度前半は、学生相談の受け手として相談にあたる日本の職員を対象としたインタビュー調査の分析をし、国際家政学会(2012年7月、メルボルン)でポスター発表をした。奨学金を借りている学生に対して、大学も家族も十分な金銭教育や将来設計を立てていないこと、大学側はそれぞれの部署では情報を持っているが、それらの情報の共有ができなく連携されていないことが明らかになった。参加国の研究者から、多くの質問が出て、各国の奨学金システムに大きな違いがあるが、経済的な不況によって多くの学生が学費の問題に直面しているが、パーソナルファイナンス教育が普及していないことが明らかになった。 24年度後半には、大学生を対象とした質問紙調査を計画し研究倫理委員会にかけ、12月から1月にかけて3大学において実施した。保護者を対象とした調査は、研究倫理委員会で資産や収入の面から困難であるという判定結果から、保護者側へのアンケート質問の実施が見送られた。質的調査(インタビュー調査)の質問項目によって補うこととした。ただ今分析中である。 就職活動中の学生に対して、インタビュー調査を実施した。ただ今分析中である。また24年度後半は、23年度後半に実施したアイオワ州立大学の職員を対象としたインタビュー調査を分析し論文にまとめた。アイオワ州立大学では、パーソナルファイナンス教育やカウンセリングと連携した学生支援システムが機能しており、学部ごとのニーズや専門性を活かしたアカデミックアドバイザーによるキャリアへの戦略的なアドバイス、インターンシップを通じた実践的指導が学生のキャリア意識形成にスパイラル効果を生んでいた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
24年度前半に、国際家政学会でのポスター発表をし、多くの研究者と意見交換ができた。また24年度後半には、大学生への質問紙調査を実施し、高い回収率で回収し現在に分析中である。しかし保護者対象の調査は、プライバシーの厳守から実施ができなかった。アンケート調査からインタビュー調査へと方法を現在考慮している。 また就職活動中の女子学生対象のインタービュー調査も実施し分析中である。24年度後期にはアイオワ州立大学の職員に対するインタビュー調査を分析して論文にすることができた。
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今後の研究の推進方策 |
平成25年度はまず平成24年度後半に実施した3大学の大学生対象の調査の分析を進める。同時に24年度に実施した3大学の調査項目を見直しをし、アイオワ州立大学の大学生対象調査に関しては9月の実施にむけて努力する。アイオワ州立大学は公立の大学であるので、同じような条件のもとにある福山市立大学を選定し同時に調査をする予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
アイオワ州立大学における調査をするために、渡米しアンケート項目の見直しやプリテストのためタヒラ・ヒラ教授と打ち合わせを行う。さらに比較のために残した福山市立大学の調査打ち合わせも必要である。日米2大学の調査用紙の印刷、データ入力、分析のための費用として使う予定である。
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