研究概要 |
若年時は放射線感受性が最も高く、被曝時年齢によって老年時でみられる影響が異なると考えられる。今回、p53+/-マウスの脾臓を用いて、8週齢、17週齢、30週齢及び41週齢にてγ線3Gyを照射し、56週齢におけるNF-κB関連の炎症系サイトカインの解析を行った。CDK2, p21, phospho (p)-IKKα, p-IκBα、p-p65、NF-κB及びATP は8週齢照射群でのみ増加していた。これらの結果から、若年時に被曝すると老齢期においてNF-κBが活性化し、ATP レベルが亢進すると考えられた。NF-κBの亢進は炎症の継続であり、がんの誘発にも関係すると考えられた。
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