(1) 出芽酵母においてミトコンドリア融合に伴ってミトコンドリア内膜での呼吸鎖複合体Vの解離が起きることで、ROSが誘発されることを見出した。(2)この際、融合が相同DNA対合促進タンパク質Mhr1依存的にmtDNAコピー数を増加することと、mtDNAにコードされる呼吸鎖タンパク質複合体Vの構成サブユニットも増加することから、組換え依存型複製の活性化がmtDNAを持たないミトコンドリの生成を防ぐことでミトコンドリアゲノムの安定維持と品質管理に重要であると考えられる。(3)DNA損傷によって誘導されるDin7とMhr1の相対的発現レベルが複製か修復のどちらかの選択を決定する機構を解明した。
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