免疫化学的ツールとして抗硫酸化モノクローナル抗体の取得を目指したが、マウス免疫法では特異的な抗体は得られず、ファージディスプレイ法に手法を変えて研究を継続している。 タンパク質硫酸化に関与する2種の酵素(TPST-1、-2)の大腸菌での発現系を確立し、酵素活性をもつタンパクを取得した。ADYAE配列を基準とした合成ペプチドを用いて基質の構造情報を検討し、硫酸化に必要な最短基質としてXDY(X:任意のアミノ酸)配列モチーフを見出した。 長鎖の硫酸化ペプチドに対応できる合成法として、硫酸化チロシンを含むペプチドチオエステルの調製法を開発し、複数個の硫酸化チロシンを含むペプチドの化学合成に適用した。
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