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2012 年度 実施状況報告書

日本近世出版制度史の研究

研究課題

研究課題/領域番号 23520225
研究機関岡山大学

研究代表者

山本 秀樹  岡山大学, 社会文化科学研究科, 教授 (60252409)

キーワード日本出版制度史 / 大阪出版制度史 / 本屋仲間記録
研究概要

『大坂本屋仲間記録』(大阪府立中之島図書館・清文堂発行)の通読、内容把握、内容整理作業を続行した。交付申請書にも記した通り、資料の出版紹介が行われるばかりで、それら全般が含む情報に関する包括的総合的整理が欠落し、認識の確立作業が行われていないことが、江戸時代出版制度の歴史的役割を未確認の状態のままにしているのが、日本近世文学研究・日本近世史研究・日本出版史研究の現状だと認識している。
本研究はその整理、その確立を目途とするが、前年度、本年度の作業に要している時間から見て、整理作業には本課題研究期間のほとんどを要する見込みである。
大阪本屋仲間の最主幹史料である、行司の執務要目箇条メモ書き『出勤帳』の記載が簡略かつルーティーン・ワークのメモ書きにほとんど埋め尽くされているため当初予定していた史料ごとの解題執筆の有意味性を再考せざるを得なくなっている。
また、大阪府立中之島図書館所蔵江戸時代大阪本屋仲間記録中、近世出版業の制度について伝える最重要文書である『鑑定録』及び『差定帳』の、出張による原本確認作業を再度行った。昨年度の調査時に判明したマイクロフィルムの劣化により図書館によって今年度新たなマイクロフィルム撮影が行われるはずであったが、調査時において未撮影であったため今年度も資料複写ができなかった。来年度、あらためて複写依頼を行う予定である。
その他、広く江戸時代幕府制度に関する資料の収集作業を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

交付申請書に記した目的に向かって4年の研究期間中に行う作業は進行中であるが、単年度ごとに文書ごとの解題を記すという予定については、その文書自体の内容的質から生じる制約によっていまだ実現されていない。

今後の研究の推進方策

今年度にひきつづいて『大坂本屋仲間記録』の通読、内容把握、内容整理につとめ、可能なかぎり文書単位での内容整理報告の文書化公表につとめる。
ひきつづき原史料の閲覧・複写につとめる。

次年度の研究費の使用計画

次年度使用額が生じた最も大きな原因は、去年度の調査において依頼し今年度撮影されているはずだった大阪市立中之島図書館所蔵大阪本屋仲間記録史料『差定帳』のマイクロフィルム撮影が結局昨年中には行われず、そのための複写依頼ができなかったためである。次年度には複写依頼を行い複写費として執行できるはずである。

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公開日: 2014-07-24  

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