研究課題/領域番号 |
23520415
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
坂巻 康司 東北大学, 国際文化研究科, 准教授 (70534436)
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研究分担者 |
寺本 成彦 東北大学, 国際文化研究科, 教授 (30252555)
森本 淳生 一橋大学, 大学院言語社会研究科, 准教授 (90283671)
大出 敦 慶應義塾大学, 法学部, 教授 (90365461)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2016-03-31
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キーワード | 上田敏 / 『海潮音』 / フランス象徴主義 / 近代日本文学 / 明治大正期 / マチネ・ポエティク / 小林秀雄 / 田辺元 |
研究実績の概要 |
最終年度となる平成27年度は、平成26年度末(平成27年3月14-15日)に学習院大学文学部フランス語圏文化学科において開催したシンポジウムの発表原稿を各発表者が改めて論文として執筆し直し、論集『近代日本とフランス象徴主義』にまとめて、水声社より刊行した(解題、および13本の論文を収録)。これは、これまで続けてきた五年間の共同研究の総決算となるもので、上田敏から現代日本文学にいたる歴史の流れのなかで、フランス象徴主義が果たした意義・役割を各執筆者がそれぞれの持ち味を生かし、分析・解明した論文の集成である。 フランス象徴主義が近代日本文学の中に浸透していく100年間の歴史の歩みを明確に提示した研究書はこれまでなかった為、この論集は貴重な試みになったと思われる。19世紀末に生じたフランス象徴主義という芸術思潮は、日本においても決して過ぎ去ったものではなく、むしろ現代に生き続けている重要な文学の潮流の一つであるということが、この研究を通じてはっきりと見て取ることが出来たと言える。 今後の研究はこの研究成果を踏まえ、各時代におけるフランス象徴主義受容の実態を詳細に解明していく作業になるであろう。
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備考 |
これまでに開催した研究会、シンポジウムの内容、および刊行した書籍の目次内容が掲載されている。
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