従来の英語教育は文法偏重傾向が強いが、実際の言語使用は、文法規則よりはるかに、フレーズ、定型表現や連語などと呼ばれる意味のある高頻度の語連鎖の組み合せに依存していると考えられる。本研究では、このフレイジオロジーの理論としての妥当性を自編および既存コーパスで検証し、本理論に基づく英語教育の再構築を目標とした。 分野別論文における定型句の抽出と分析、および論文作成過程における誤用・頻用分析から、前置詞句・句前置詞と受動形の定型連鎖の特徴を指摘し、汎用コーパスにみる類義定型句の使い分けを通して理論の妥当性を示した。さらに、大学英語教育一般のためにコーパスを利用した定型表現習得用教材を開発した。
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