• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2011 年度 実施状況報告書

ミャンマーにおける「民族」の境界と「宗教」の境界の関係性に関する人類学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 23520985
研究機関広島大学

研究代表者

高谷 紀夫  広島大学, 総合科学研究科, 教授 (70154789)

研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2014-03-31
キーワードミャンマー / 人類学 / 民族 / 宗教 / 境界
研究概要

本研究は、代表者が1980年代より継続している多民族国家ミャンマー(旧ビルマ)とその周辺における文化と社会に関する人類学的研究の一部を成すものであり、その主目的は、既存の民族論に対する批判的評価を基盤に、ミャンマーの政治的脈絡において、「民族」の境界と「宗教」の境界との関係性について、現地資料を活用して考察を加えることである。 ミャンマーの文化的社会的脈絡において、「民族」の境界は、並立するものとして範疇化される構造を有する一方で、「宗教」の境界と無批判に重ね合わせて解釈され、マジョリティであるビルマ(バマー)族仏教徒が主な研究対象とされてきた。本研究は、アジア世界を広く俯瞰しながら、「民族」と「宗教」の境界論から、マイノリティを生成する社会構造と文化動態に迫る人類学的考察である。 平成23年度は、国内外において、研究課題に関する資料蒐集、及び情報交換を実施した。現地では、マイノリティであるシャン族キリスト教徒に対するインタビュー、及び文献資料の蒐集を行い、シャン族に対するキリスト教(特にバプティスト)布教活動の経緯の一部が明らかになった。併せて現地の研究協力者と、次の訪問に関する協議を行った。その結果、受入準備の状況判断から、年度内の再訪問を次年度に延ばすこととした。また並行して、アジア世界を俯瞰した比較研究を進めるために、国立民族学博物館外来研究員、松井生子氏をカンボジアに派遣した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

国内外での資料蒐集、及び情報交換をおおむね順調に実施することができた。年度内に予定していた現地への再訪問は、受入準備の状況判断から、次年度に延ばしたが、研究活動に特に支障は認められない。 以上の理由により、研究活動はおおむね順調に進展していると自己評価した。

今後の研究の推進方策

平成23年度に続き、国内外での資料蒐集、及び情報交換を実施する。併せてアジア世界における他の多民族国家との比較研究を進めるために、ミャンマーだけではなく、他地域でのフィールドワークを実施する計画である。また最終年度(平成25年度)における研究成果のまとめを勘案し、蒐集した資料の分析を深化させ、研究活動を推進する。

次年度の研究費の使用計画

物品費により、研究課題に関する文献購入、及び研究活動を推進する機器購入を行う。旅費により、国内研究機関への出張、及び外国出張を行う。人件費・謝金により、研究活動の進展を図る。その他により、ソフトウェア、文具類の購入、資料の複写などを行う。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2012 2011

すべて 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [学会発表] Work and Life of U Min Naing, B. A.2011

    • 著者名/発表者名
      TAKATANI Michio
    • 学会等名
      The International Conference of ISEAS/PUFS
    • 発表場所
      Busan, Republic of Korea
    • 年月日
      2011.06.03
  • [図書] つながりの文化人類学2012

    • 著者名/発表者名
      高谷紀夫・沼崎一郎(編)
    • 総ページ数
      340
    • 出版者
      東北大学出版会

URL: 

公開日: 2013-07-10  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi