フランスでは、立法過程・政策決定過程において、憲法院とコンセイユ・デタが大きく関与する。とりわけ憲法院は、法律の違憲審査を通して、立法のあり方にも影響を及ぼしている。他方で国家の行政上の重要な役割を担っているのはコンセイユ・デタであるが、コンセイユ・デタと憲法院との連携は、機関として行われているばかりでなく、人的配置においても行われている。このような協力を通して、国家としての一貫性、安定性を図っている。こうした関係において、憲法院がいかに公正に合理性をもって人権保障を図るかが、市民にとっては重要になる。
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