研究課題/領域番号 |
23530204
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
佐藤 誠 立命館大学, 国際関係学部, 教授 (70205962)
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研究分担者 |
大中 真 桜美林大学, 人文学系, 准教授 (70310331)
池田 丈佑 大阪大学, 国際公共政策研究科, 招聘研究員 (50516771)
SHANI Giorgiandr 国際基督教大学, 教養学部, 准教授 (40569993)
安藤 次男 立命館大学, 衣笠総合研究機構, 教授 (50066726)
龍澤 邦彦 立命館大学, 国際関係学部, 教授 (40255162)
陳 慶昌 立命館アジア太平洋大学, アジア太平洋学部, 助教 (50569788)
佐藤 史郎 京都大学, 東南アジア研究所, 研究員 (40454532)
宮崎 麻美 熊本学園大学, 経済学部, 講師 (60579332)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | 国際理論 / 英国学派 / 国際秩序 / 国際正義 / 共生 / 国際研究者交流 |
研究概要 |
1)国際シンポジウムの実施:2011年10月と2012年3月の2回にわたって、海外から研究者を招聘してシンポジウムを実施した。その際には研究分担者・協力者が招聘者とともに報告を行った。10月(「非西欧地域から見た国際関係理論」)にはアフリカの視点から、国際関係論を研究する南アフリカ・ステレンボッシュ大学のスカーレット・コーネリッセン教授と、3月(「英国学派国際関係論の現在と秩序・正義・共生」)には英国学派の重鎮、英国アベリストウィズ大学のアンドリュー・リンクレーター教授とヒデミ・スガナミ教授とともに、国際関係理論を深めつつ、非西欧地域の視点から国際関係論を再検討するというプロジェクトの目的に照応する。いずれの催しも公開され、一般参加者も加わって討論を展開した。2)研究会の実施:研究深化と若手研究者育成を目的に、メンバー外の若手も交えて基礎的理論の研究会を重ねた。5回のテーマは以下の通りである。第1回「『英国学派』の歴史の描き方(1)」、第2回「『英国学派』の歴史の描き方(2)」、第3回「『英国委員会』成立過程を巡る考察」、第4回「『英国委員会』のイメージとその実態」、第5回「『英国委員会』初期の活動を巡る考察」である。3)成果発表:別項に記載した各研究参加者の成果に加えて、シンポジウムや研究会を原則公開としプロジェクトの成果発信に努めた。4)若手育成:上述のような努力を通じて、研究分担者や協力者以外の若手研究者にも積極的に呼び掛け、シンポジウムや研究会を活性化させた。5)他の研究機関との協力:10月の国際シンポジウムは、同時期に開催されたアジア太平洋平和学会総会との協力により、内外からの学会参加者がシンポジウムの討論に加わった。また、3月の国際シンポジウムには立命館大学国際地域研究所・同大学院国際関係研究科との協力で、院生多数が参加した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
まず実績概要に示されるように、主に単著1本、論文7本、学会発表4本他などの研究業績を得た。他に2つの国際シンポジウムを成功させる一方で、基礎理論研究会も5回にわたり積み重ねることができた。いずれの催しも原則公開し、とりわけプロジェクト外部の若手研究者を参加させることで、研究成果の学外発進に努めた。メンバーの幾人かが海外就職などで離れざるを得なかったが、新たなメンバーの補充で、当初の計画に支障をきたすことなく、研究を進めることができた。
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今後の研究の推進方策 |
国際的な共同研究を進めると同時に、一般研究会での国内的な共同研究の実施、あるいは基礎理論研究会にて知識を共有していくという方針に変わりはない。国際ネットワークのさらなる構築を目指し、台湾、韓国、中国の研究者を招聘し、アジアの視点から国際関係論を再検討する。また、研究対象である英国学派の初期の活動・構想を明らかにするため、英国の関係機関での調査を計画している。一般研究会では、書籍出版の打ち合わせや他分野から観る英国学派の分析、基礎理論研究会では英国学派の古典を分析対象とすることで、知識の共有を図る。最終年度の完成を目指し、成果報告書についての検討を進める。
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次年度の研究費の使用計画 |
2012年度の研究費は主に、国際シンポジウム、一般研究会、基礎理論研究会などの開催費、講師・協力者への謝金、旅費に用いる予定である。国際シンポジウムについては、アジアの視点を国際関係論に導入するために、台湾、韓国、中国から研究者を招聘する。一般研究会に関しては、10月を目途に外部から研究協力者を招き議論を展開する。さらに、3ヶ月に1回のペースで、研究分担者を中心とした基礎理論研究会を開催する予定である。なお、2013年度の予算は、主に出版準備費として計上する。
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