経済理論上景気安定化機能を意味し、成立が当然視される在庫投資の生産平準化理論が先進諸国の統計データを用いた実証的研究において繰り返し否定されるという問題に対して、従来の方法を拡充し、統計的な単位根検定式から推定を始める、より客観的な方法を基礎としつつ、生産量と販売量の分散の比率の属する確率的な信頼区間を推定し、先ずG7諸国について従来のパズルの存在を確認するとともに、非OECD諸国についての信頼区間の推定からは概ねこれらの先進諸国とは異なる結果が得られた。また、その他のOECD諸国、非OECD諸国、NIES、BRICS諸国等の国グループについても計測を行い、従来の研究結果を拡充した。
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