研究課題/領域番号 |
23530753
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研究機関 | 聖徳大学 |
研究代表者 |
佐藤 可奈 聖徳大学, 人文学部, 助教 (90595894)
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研究分担者 |
高尾 公矢 聖徳大学, 人文学部, 教授 (50167483)
赤羽 克子 聖徳大学, 人文学部, 教授 (90369398)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | 医療・福祉 / 介護福祉士 / 社会学 |
研究概要 |
わが国では、高齢化社会に対応するための様々な取り組みが検討されてきた一方、要介護高齢者等の生活を支援する介護人材の確保に関して、十分な学術的研究が行われてこなかった。本研究は、増加する要介護高齢者の介護を担う介護人材として、介護福祉士資格を取得しているが、現在介護業務に就いていない「潜在的介護福祉士」に着目し、その実態の把握を通して問題の所在を明らかにし、彼らが職場復帰するために必要な支援のあり方を検討することを目的とした。 平成23年度は、聖徳大学人文学部社会福祉学科、聖徳大学短期大学部介護福祉学科及び専攻科(介護福祉士養成施設)の卒業生1,402名を対象に質問紙法による量的調査を実施した。主な調査項目は、(1)勤務先、雇用形態、就労状況(卒業直後の勤務状況)、(2)勤務先、雇用形態、就労状況(現在の勤務状況)、(3)介護福祉士国家資格取得者としての介護福祉士の仕事・役割に対する考え、(4)介護福祉士としての利用者・家族への接し方(介護サービスの実践)、(5)介護福祉士の仕事に対する意向、(6)業務を行う上で悩んでいること、不安(過去に悩んだこと、不安だったことを含む)、(7)バーンアウト尺度、(8)職場復帰への意向、(9)介護福祉士養成施設に対する期待、(10)基本属性である。得られた回答をデータ化し、基礎集計を行ったことで、介護福祉士養成施設を卒業した介護福祉士の卒業後の生活実態の把握が可能となった。今後さらなるデータ分析を行うことで、潜在的介護福祉士が輩出される要因を検討し、彼らが職場復帰するために必要な支援のあり方を提言することができると考える。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究は、潜在的介護福祉士の実態把握を通して問題の所在を明らかにし、彼らが職場復帰するために必要な支援のあり方を検討することを目的としている。 平成23年度は、介護福祉士養成施設卒業生1,402名を対象に質問紙法による量的調査を実施した。得られた回答をデータ化し、基礎集計を行ったことで、介護福祉士養成施設を卒業した介護福祉士の卒業後の生活実態の把握が可能となった。今後さらなるデータ分析を行うことで、潜在的介護福祉士が輩出される要因を検討し、彼らが職場復帰するために必要な支援のあり方を提言するこかができると考える。
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今後の研究の推進方策 |
平成24年度は、前年度に実施したアンケート調査のさらなる分析を行う。また、聖徳大学社会福祉学科、聖徳大学短期大学部介護福祉学科及び専攻科(介護福祉士養成施設)の卒業生から50名を抽出し、インタビューによる質的調査を実施する。
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次年度の研究費の使用計画 |
平成24年度は、インタビュー調査を実施する。このための国内旅費(550千円)を計上する。これに、学会で2人が研究報告を行うための費用(50千円)を合わせて、600千円が必要である。また、調査実施に伴いアルバイト2人を5日間雇用するための費用(70千円)が必要である。その他、資料の印刷費、複写費、通信費、会議費に70千円、調査支援者雇用費として50千円を計上する。 なお、平成23年度研究費の繰り越し金は、52千円発生した。これは、回答済みアンケート調査用紙をデータ化するためのスキャネットシート及び対応スキャンの購入を検討したが、見積もり額が予算を上回ったことにより購入できなかったことが理由である。平成24年度研究費の予算と合算し、スキャネットシート及び対応スキャンを購入するための費用(100千円)を計上する。
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