研究成果の概要 |
本研究では文字・数字・描画の表記システムの発達を数表記の発達に焦点を当てて年少幼児・年長幼児で追究し, その発達過程と発達に影響する要因ならびに数概念・数関連課題との関連性を検討した。数表記の発達は3歳代に数読字が, 4歳代に数書字が出現した。また, 数読字・数書字と数概念・数関連課題との関連性では年少幼児で数唱が計数・基数・読字課題との間に,また,読字が書字課題との間に,年長幼児では数の大小によって結果に違いが見られたが,読字と計数・基数の間に,また,読字と書字の間に有意な相関が見出された。数表記の獲得には養育者の教示・働きかけや周囲の環境に示される数表記の理解,教育玩具の影響が示唆された。
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